祝春一番2017(5/4、服部緑地野外音楽堂)
入場列が動き始めてゲートに近づくにつれ、最初のグループが演奏する曲がだんだん聞こえてくる。ああ、こないだ亡くなった加川良さんの「ラブソング」だ。僕の一番大好きなアルバム「アウトオブマインド」の冒頭を飾る曲。演奏するgnkosaiBANDはギター、ベース、ドラムス、キーボードの4人組で、レゲエアレンジの「What a Wonderful World」とか、ディランの「時代はかわる」をオリジナルの日本語詞で歌ったりと、ドラムの人の歌を中心にしたジャムバンドっぽいグルーヴ感のあるバンドサウンドがなかなかいい。「ラブソング」の歌声は加川さんに似てるななんて思っていたけれど、本当に加川さんの息子さんだったとあとで知った。

前半良かったのは、初っ端からずっしり重めのファンクで登場の金子マリ presents Fifth Elements Will。大西真(b)石井為人(key)松本照夫(ds)森園勝敏(g)窪田晴男(g)という、日本のブルーズ/ファンクの歴史を担ってきたようなリズム隊の上で四人囃子とパール兄弟のギタリストが弾きまくるという恐ろしいスーパーバンドをバックに、マリさんと北京一(ex.ソー・バッド・レビュー)が歌いまくる。ファンキーにしてハードロッキン。もう一つの本業であるパントマイムを交えたり、メインヴォーカルを取ったりと大活躍の北さん、スラリとスリムでめっちゃカッコいい。この日のハイライトはマリさんが歌うムッシュの「ゴロワーズという煙草を吸ったことがあるかい」のカヴァー。ルー・リードの「ワイルぢサイドを歩け」のベースラインを使ったアレンジ、終盤にはスパイダースの「バンバンバン」も織り込まれるリスペクトぶりがイカす。マリさんが豪快に歌う江利チエミの「家に帰ろう(カモンナマイハウス)」も良かったし、最後の北さんがコミカルに指さし確認する曲、「財布・携帯・鍵・眼鏡!」という語呂がすでにファンキーで最高だった。心当たりありすぎ!

ミチロウさん
中盤はなんといっても遠藤ミチロウさんのThe End。一昨年の春一番がデビューステージで、この時は「The End」以外はみちろうさんのソロの曲とザ・スターリン時代のヘヴィな曲(「虫」「ワルシャワの幻想」)を演奏していた。今回は5曲、「Break On Through」に始まり「Hello I Love You」「Alabama Song」「Light My Fire」、そして最後に「The End」という完全にドアーズの曲にミチロウさんが日本語詞をつけたもののみのセット。前回は選曲の面からもダークでヘヴィなサイケ色の強い印象だったけど、今回はドアーズの曲の中でもポップな曲も含めて演奏されて、バラエティがありミチロウさんのロッカーとしての魅力が炸裂していた。
圧巻はやはり最後の「The End」、一昨年聞いたときからは詞も一新されてより力強くなっている。父を殺し母を犯すクライマックスからの演奏がすさまじかった。テンポアップして叩きつけるビートにノイジーにかき鳴らされるギターとミチロウさんの雄たけび、完全にパンクだった。

The End
この日バックステージには巨大な風車のようなセットが組まれていたのだけど、どうやらこれがラジエーションマークなんだというのがだんだんわかってくる。そしてThe Endが「Light My Fire」を演奏し出すとこれが人力でぐるぐる回り出す。

再登場北京一さんMIMAさんのコラボレーションは面白かった。パントマイムとダンスという出自の違う、でもどちらも無駄のない身のこなしが美しい。そして、この時バックステージのラジエーションマークは解体され巨大なピースマークへと変わっている。
伊藤たかおwithのバンドセットが終わるとステージ上はきれいに片づけられ、客席の中に設けられた小ステージに金佑龍が登場する。アコースティックギターでの弾き語り、最後にルーパーを駆使してFISHMANS「ナイトクルージング」のカヴァーを披露する。「高田渡さんの生活の柄とか歌えばいいのかも知れないけれど、自分のルーツはやっぱりこのあたりだから。いい曲だからぜひ春一番のお客さんにも聞いてほしい」と。夕陽が差し込んで赤く彩られた野音に溶け込むダビーなノイズが心地よいエンディングだった。

祝春一番2017第1日目(5/4)出演者(出演順)
gnkosaiBAND / 平田達彦 / キング堀内 / 金子マリ presents 5th Elements Will / 大塚まさじ命バンド / 渋谷毅オーケストラ / The End / DEEP COUNT / NIMA with 北京一 / いとうたかおWith / 金 佑龍

金佑龍さんがセンターステージで熱のこもったステージ繰り広げているころ、実は自分たちが見ていた芝生席のとなりのシートの集団の前で、小学校高学年くらいの男の子によるプロ野球物真似大会が繰り広げられていた。金田・江川・野村…絶対リアルタイムで見ている筈がない往年のプロ野球の大選手ばかり、野球あまり知らないオレでもわかるくらいよく似てる。いったいどうやって習得したんやw。

風呂やの

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【2017/05/05 00:13】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
オモチレコード×VMO presents 超世紀末 vol.1 (5/3、東心斎橋CONPASS)
VMOがおもちレコードと共催する「超世紀末」、GWの4日間にわたってヤバ目のアイドル&非アイドルアクトが登場する強力なイベント。我が愛するAqbirecからThere There Theresが登場する初日とMIGMA SHELTERの関西初お目見えとなる3日目に行ってきた。
超世紀末

初日の1番手は、みかが卒業してまおとゆーたんの2人になり、レパートリーを一新して再スタートしたせのしすたぁ。「Tighten Up」みたいなベースラインのファンキーな曲とかジグジグスパトニックみたいなデジタルビートの曲とか、曲調が以前に比べてバラエティに富んでかなり好みになっている。以前は煽り専門でまったく歌っていなかったまおさんが、見違えるようにほっそりと綺麗になってしっかり歌っているのもいい。相変わらず熱く煽るまおさんと対照的に終始クールなゆーたんもかわいいし、ずっとどちらかと言えば苦手なグループだったのだけど、今回は素直に良いと思った。

DJ hOLysHiTがNew OrderとかRadioheadといったNW以降のブリティッシュロックをかけていたと思ったら急にYesの「Roundabout」がかけられて、場内が暗転する。
大阪ではひと月ぶり2回目のThere There Theres、いきなり「エッジ」「サーカス」のベルハー時代の代表曲でぶちかましてくる。そして関西初演になる「Upstairs Down」トチ狂った曲で最高。これもゼアゼアとしては関西初演のベルハーナンバー「KARMA」はうれしい選曲。そしてベースがうなりまくる「ペリカン」とこのあたりはCONPASSの太い音にばっちりハマって最高に気持ちいい。最後は「Asthma」で盛り上げて「RadicalHead」で締めるという王道だけど、正直ちょっと物足りない気がした。
ライヴでゼアゼアの「サーカス」見るのは2回目だけど、昔ゆうちょすがやっていたバレエの振り付けが復活しているのが嬉しい。担当する一条さえきは新しいメンバーの中では一番ベルハーっぽい匂いがする。
The Edge of Goodbye / サーカス&恋愛相談 / Upstairs Down / KARMA / ペリカン / Asthma / RadicalHead
ゼアゼア

おやすみホログラム、「ニューロマンサー」「エメラルド」と僕でも知っているお馴染みの曲で掴んで、あとは最後までノンストップで躍らせ続ける。八月ちゃんとカナミルのハーモニーが涼しい。基本ダンスビートなのにとってもクールでイカす。この日のアイドル3組の中では一番良かった。
おやほろ

VMO
トリはVMO。真っ暗な場内に鳴り響く荘厳な音楽に投影される映像とストロボライト。ビートが高鳴り、咆哮と共にストロボの閃光が激しく明滅すると、フロアでは両手両足ばたつかせて無茶なモッシュを仕掛けてくる奴が、スモークが流れ込む真っ暗な中いきなり飛んでくるから怖い怖い。スリリング極まりない30分。

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【2017/05/04 16:59】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
山本精一のライヴレポ Index
2004年以降に書いた山本精一さん関連のライヴレポの一覧です。
ライヴレポごとに追記に付けていたらえらく長大になってしまったので独立させました。

山本精一ソロ・PLAYGROUNDなど
BEARS30周年記念特別企画 山本精一展 2日目(2/16、難波BEARS)(山本精一&須原敬三(ソングデュオ「雑木林」))
ギューンカセットpresents tepPohseen「Some Speedy Kisses」発売記念ライブ(2016/10/1、難波BEARS)(山本精一)
GUITARS IN 4th demension(2016/5/26、難波BEARS)(山本精一(自由ギター演奏))
「童謡わざうた」レコ発番外編-ふるまい酒LIVE-(2016/3/13、難波BEARS)(山本精一&The Bears(スハラK-ZOO))
奇島残月企画「わたくしロックランドウェスト」(2016/2/21、難波BEARS)(山本精一+須原敬三+taiqui)
いいにおいのする卒業旅行(2016/1/22、東心斎橋CONPASS)(山本精一)
青葉市子 山本精一(2016/1/9、難波BEARS)(山本精一)
山本精一の「ノイズ童謡」(2015/10/27、難波BEARS)(山本精一)
畑中葉子 in Osaka(9/21、難波BEARS)(山本精一ほか)
buoy・山本精一バンド・indian no echo sign bine no!・池永正二ソロ(2015/1/4、難波BEARS)(山本精一&須原敬三)
Controversial Spark(2014/10/24、難波BEARS)(山本精一with須原敬三・Nani)
山本精一presents <イマユラ・サイケデリア>(2014/9/30、難波BEARS)(山本精一)
山本精一 New Album レコード発売記念ライブ(2014/8/24、難波BEARS)(山本精一& The Playground)
山本精一とゑでぃまぁこん(2014/4/13、難波BEARS)(山本精一とゑでぃまぁこん)
~ふたつの異歌~「早川義夫/山本精一」(2013/8/30、梅田Shangri-la)(山本精一)
山本精一うたものソロライヴ(2013/6/6、難波BEARS)(山本精一)
山本精一カバーアルバム第一集発売記念ライヴ(2013/2/28、難波BEARS)(山本精一)
ノイズ新年会(2013/1/12、難波BEARS)(山本精一(替歌))
山本精一& THE PLAYGROUND ワンマンライブ(2012/10/14、梅田Shangri-La)(山本精一 & THE PLAYGROUND)
山本精一アコースティック弾き語り完全コピーライブ (2012/5/27、難波BEARS)(山本精一)
太陽大感謝☆プレ☆祭り~発発発~(2012/3/2、福島 pinebrooklyn)(山本精一&原子力潜水艦)
山本精一と、ゑでぃまぁこん(2012/2/19、扇町ムジカジャポニカ)(山本精一)
山本精一NEW ALBUM発売記念(2011/11/17、梅田Shangri-La)(山本精一 & THE PLAYGROUND)
山本精一うたものソロアルバム『PLAYGROUND』レコ発ワンマンライブ(2010/10/10、梅田Shangri-la)(山本精一&The PLAYGROUND)
Presentation67 JB+Play ground(2010/7/10、四条烏丸shin-bi)(Play ground)
Presentation47 Phewとbikkeと山本精一(2009/10/2、京都四条烏丸shin-bi)(山本精一)
JOJO広重・山本精一・スハラケイゾウの早川義夫大会(2009/9/11、難波BEARS)(山本精一)
PLAY GROUND(2009/8/4、京都磔磔)(Play Ground)
FROG MEETING 2008(2008/11/3、木屋町UrBANGUILD)(山本精一+須原敬三)
混沌、そして青空(2008/9/28,扇町ムジカジャポニカ)(山本精一×須原敬三)
FUJI ROCK FESTIVAL 2008~第2日目(2008/7/26、新潟県苗場スキーリゾート)(ザ・トリオdeフォークジャンボリー)
山本精一と金属人間(2008/4/6,アメリカ村Alchemy Music Store)(山本精一と金属人間ゲストうなぎドロボウ)
Stock Room 3rd Anniversary『よるの階段』(2007/8/18、京都拾得)(山本精一と怪獣教室)
"Surf's Up vol.3"(2007/1/6、なんばBears)(山本精一と幽霊バンド)
山本精一と幽霊バンド(2006/11/19、姫路EASE)(山本精一と幽霊バンド)
SONGS vol.1(2006/7/8、新世界BRIDGE)(Phew×山本久土×山本精一)

山本精一 & Psychedelic Jet Sets
Psychedelic jetsets w.猿股茸美都子(2012/7/11、難波Bears)(Psychedelic jetsets)
ANLA COURTIS~KYOTO+SESSION~(2011/2/27、京都木屋町Urbanguild)(Psychedelic Jet Sets+津山篤)
PSYCHEDELIC SUMMER DAYS vol.3(2010/7/15、難波BEARS)(山本精一&Psychedelic Jet Sets)
EGGPLANT同窓会2010(2010/4/4、アメリカ村BIG CAT)その2(想い出波止場2020)
PSYCHEDELIC SUMMERDAYS Vol.2(2009/7/10、難波BEARS)(山本精一&Psycedelic Jet Sets)
Numinous Eye、山本精一&PSYCHEDELIC JET SETS、水晶の舟(2008/8/10、難波BEARS)(山本精一&Psychedelic Jet Sets)

想い出波止場
想い出波止場4days~想い出波止場LIVE(Spanish Surrealismo version)(12/6、難波BEARS)(想い出波止場)
想い出波止場ワンマンコンサート(2009/6/6、梅田シャングリラ)(想い出波止場)

RUINS波止場
RUINS(吉田達也+増田隆一)~期間限定復活LIVE!!!~(2017/2/2、京都METRO)(ルインズ波止場)

山本精一+津山篤
BEARS30周年記念特別企画 山本精一展 1日目(2/15、難波BEARS)(山本精一×津山篤(ザ・ビジネス・フレンドシップ))
RUINS(吉田達也+増田隆一)~期間限定復活LIVE!!!~(2017/2/2、京都METRO)(山本精一+津山篤(津山本))
2017 PSYCHEDELIC PROTOCOL(2017/1/29、難波BEARS)(山本精一+津山篤)
津山篤+山本精一~ギターデュオ発売記念LIVE~(2016/9/3、難波BEARS)(津山篤+山本精一)

水道メガネ殺人事件
山本精一presents大ミュージカル"水道メガネ殺人事件"~すごいロボット宇宙人の世界編(2011/4/17、難波BEARS)

羅針盤
羅針盤 in Psychedelic Wonder Land(2004/10/15、心斎橋クラブクアトロ) (羅針盤)

ゲスト・コラボその他
柴田聡子サードアルバム発売記念ツアー【京都編】(2015/12/15、京都磔磔)(ギター・ヴォーカル)
「あべのぼるLAST LIVE何も考えない」発売記念ライブ(2012/8/18、難波BEARS)(NIMA with 山本精一、豊田道倫・AZUMI・美輪二郎・山本精一ほか)
渚にて「よすが」発売記念ライブ(2008/11/7、難波BEARS)(渚にてゲスト)
NEW PICNIC @ 太陽公園 (2007/10/7、姫路太陽公園)(須原+充バンドゲスト)

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【2017/04/30 00:21】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
Upstairs Down Vol.1(4/16、渋谷WWW X)
僕が最初にベルハーを好きになったのはなんと言っても朝倉みずほの歌や声による部分が大きかったのだけど、それだけじゃない。他のメンバーもみんな個性的だし、フロアの雰囲気もいい。そしてなにより唯一無二のその独特な音楽面ヴィジュアル面のディレクションが大好きだったから、ベルハーの後継グループThere There Theresのファーストシングル発売記念イベントとしてそのAqbirecの新展開が一同に会するこのイベントの日に東京出張が決まった時には、ソッコーでチケット押さえたよ。推しもいないのに。
WWWX

まずは春野さ子・MIGMA SHELTERというAqbirecの新人2組から。
この日が2回目のステージの春野さ子はベルハー&新グループの公開オーディションの合格者らしい。長い白いYシャツ風のワンピース姿で、緩いステップを踏みながら、不安定な歌唱でゆるふわなポップスを歌う。自然体というにはいささか線の細すぎる浮遊感あふれる佇まいは、でも病的な闇に踏み込まないサジ加減の優しさが絶妙。微妙なピッチで繰り返される「愛くるしくてメイソウ中」というリフレインが頭から離れない。メイソウ中はてっきり「迷走中」かと思ったら、この日販売されていたCDRのクレジットを見ると「瞑想中」だった。今後もOA専門でマイペースの活動を行っていくようだ。
そして今回初披露となる新グループ、MIGMA SHELTER。すでにオフ会などでメンバーは公開されており、ベルハーの甘楽改めヨネコに加えてオーディションで選ばれた5人の新メンバーのヴィジュアルのレベルの高さもあり期待が高まっていた。この日のライヴの衣装はオフ会以来お馴染みの紫のジャージ上下。奇声を上げながらタブラのような音色の短いイントロで登場し、エキゾチックなインド風のコーラスで始まるラーガ調の1曲目に突入する。エンドレスで繰り出されるトランシーなダンスビートにのせて力の入ったしっかりとした振付で歌い踊るパフォーマンスは期待以上。特に3曲目のクライマックスで熱に浮かれた譫言のような異言を喚きながら、ステージ上を派手に駆け回るヨネコは見ものだった。
3曲披露した後でヨネコMC、初ステージ前でみんな緊張していたので気合を入れるためにお互い腹パンしたとか、享楽的なゴアトランスとは180度イメージ逆の生真面目なイイ話。「じゃあ次3曲目最後の曲です」…あれ、3曲…終わったよね…?ヨネコ相当テンパってたんだろうなあ。

ここで最初のゲスト、「ゲイでもアイドルになれる」がキャッチフレーズのゲイアイドル二丁ハロ。ライヴを見るのはたぶん2回目か3回目。過剰にドルヲタ仕様に作りこまれたパフォーマンスはさすが二丁目仕込みだけど、振付師としても活躍しているミキティ本物による歌詞がやたらと切ない。終盤歌われた欅坂46の「サイレント・マジョリティ」へのアンサーソング「マイノリティ・サイレン」とか、タイトルは反町だけどまっすぐにカミングアウトについて歌った「言いたいことも言えないこんな世の中じゃん」とか、マイノリティであるがゆえのリアリティに裏打ちされながらも特権化するのではなく普遍的な歌として提示していて、こんなん聞いちゃったら他の「エモさ」を売りにしたアイドルなんてもういらないと思う。

朝倉みずほとともにベルハーをけん引してきた柳沢あやののソロユニット、CLOCK & BOTAN。下手袖でアコースティックギターを抱えているのが見えたのに、登場する直前に彼女自身の希望でセットリストを変更したようで、手ぶらで登場して譜面台を片づけて流れ出したオケはベルハー末期の彼女のリード曲「BEADY RIOT」。ハードにぶちかまして、そのままファーストシングルカップリングの「トウィンクル」へ。柵に立って前のめりで歌う姿は相変わらずサマになる。弾き語りを挟んでの「グルーミィ」も良かった。もっとこの路線でどんどんオリジナル歌ってほしい。ちなみに弾き語りは…うーん、もう少し練習してほしい感じ。

2組目のゲストは盟友ゆるめるモ!、「モモモモモモ!」で始まり「idアイドル」から「転がれ!」というオープニングは、形を変えて転がり続ける彼女たち自身とベルハー~ゼアゼアへの思いを込めたグッとくる選曲。とはいえ開演から2時間立ちっぱなしでこのあたりで限界、もうあかん退却するか、と一度は思ったんだけど、それがどうだ最後「オンリー・ユー」であのさんがあ”ーーーーーーーーって叫んだ瞬間に体中の痛みがすーっと消えてるんだからアドレナリンスゴイ。

そしていよいよThere There Theres、この間「IDOL ROCKS!!」で初来阪の彼女たちを初めて見た印象はとしては、なによりも「ベルハーとおなじ格好をしたメンバーがお馴染みのベルハーの歌を歌っているのにまったくベルハーじゃない」っていう不思議な感じが強かった。2回目の今回は結果として、ゼアゼアとしてとにかく単純に楽しかった。
たぶん自分の中でカチっとハマったのは3曲目「サーカス」の時で、確かお披露目をYoutubeで見た時も一番違和感のあったしっかりタイミングの揃ったヘドバンを目にしたあたり。末期のベルハーならみずほが倍速で回っていたところだ。ベルハーもおそらく最初はみんなおんなじかっちりした振付だったはずなのが、全体に少しずつ過剰にチューンナップされた結果、全く別のものに進化していた。ベルハーにみずほがいなかったらありえたかもしれないもうひとつのベルハーをやりなおそうとしているんだと、はっきりわかった。みずほのいないベルハー、もちろんそれはベルハーではありえない、だからゼアゼアだ。楽曲はそれに耐えるだけの強度を持ち続けているし、振り付けだって完全にリニューアルされている。最後にまとめて披露された今回のEPに収録されたゼアゼアとしての新曲3曲のパフォーマンスは特に素晴らしかった。その中でも田中D作曲の鼻歌感満載の謎曲「Upstairs down」は、そこまでベルハーナンバーを上手に歌いこなしていたゼアゼアメンバーたちのむき出しの不安定な歌声を堪能できるし、楽曲をラジオで聞いたときには曲の奇怪さに耳が行って気がつかなかったその切なさも、振り付けが入るとバンジョーのフィーチャーされた狂騒的な中間部との対比がはっきりして一層鮮やかに伝わる。そしてファットなベースラインの上で右手を上げてただただペリカンペリカン歌い続けるメンバーたちとオタクたち。ゼアゼアになって、ややこしい物語から解放されて今演じられてるパフォーマンスをただ楽しむことができるようになったような気がする。まあそんなこというのは推しがそこにいないオタクの戯言かもしれないが。

なんて思ってたら、アンコールでブッチさんの呼び込みでゼアゼアのメンバーに加えてゆるめるモ!とさらにあーやん、ヨネコも合わせたコラボレーションが。
12月の最後のベルめるモ!の時と同じ会場で、なんていうマッチメイク、ようなぴの「他のグループのことでそんなことはなかったのにベルハーがなくなると聞いたときには全員が泣いた」なんて泣かせるトークとか、おいおいまだ早すぎるだろう。
変化を恐れず星空を眺めながら一歩一歩歩いていくという詞の「ナイトハイキング」に続けて、最後はもちろん全員で盛大にぶちかまされる「エッジ」。気がつくと、目の前の柵の上に、4か月前は今ゼアゼアの後輩たちの着ている黒い制服を着ていたあーやんが真っ白の衣装ですっくと立って、「当たり前の明日はいらないよ」なんてガンガン歌ってる。あーやん最高や、主役のゼアゼアを抑えてすべてかっさらって行きやがった。そして僕は単純に音楽が楽しくてなんて言っていた舌の根のかわかないうちに、彼女の背負う物語の大きさに泣くしかない。

僕はベルハーが好きやったし、今も大好きやから、今後もメンバーやスタッフたちの作り出す音楽を、これからも追い続けるだろう。今はまだまっしろなゼアゼアのクロタンのミグマの、否応もなく生み出される物語の行方を追いかけていきたい。相変わらず推しがいないから、物販ではあっち行ったりこっち行ったりするんだろうけど。
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【2017/04/18 22:03】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
AOYAMA BEAT PLANET 5th (4/15、青山月見ル君想フ)
初めて来たぜ青山。時間があったから渋谷から歩いてみたけれどまあ上品な街ですね。
開場待ってたらヤナミューの皆さんがわいわいと戻ってくるところで、シャレオツなカフェにでも行ってたんでしょうか、みんなかわいいから似合うよね。まにさんが沖縄のガイドブック手に持ってて、そうか沖縄遠征があるんや。
月見る

月見ル君想フは、ステージ上にでっかなお月さまがある、これまたおそろしく洒落た美麗な会場。
この日の公演はメンバーの高校受験のため半年ほど活動を休止していたamiinAの活動再開ライヴということでチケットは早々に売り切れていたのだけど、翌日の出張に合わせて前乘りできることになったため、急きょネットで譲っていただいて見られることになった。会場は超満員だ。
ここはカレーが名物のようなのだけど、売り切れで食べられなかった、残念。

1番手、963。普通の田舎の女子高生って感じの制服姿の二人組。博多弁の訛りがいいね。曲はゆるふわなラップ。悪くない。
1. Beef Or Chicken 2. ロスト・プラネット 3. すけるとんがーる 4. NICE & SWEETS 5. ストロー 6. 夢?幻?ドロップス

2番手がお目当てのヤなことそっとミュート、先週のサンホール以来、2週続けてになる。
まずは会場に合わせてか「月が落っこちて-」という「ツキノメ」でスタート、早々になでしこさんの切ない歌声に胸倉をつかまれる。今日もやはり、荒ぶるファンキーなギターで始まる「No Known」のクライマックスのまにさんとなでさんのシャウトの応酬には言葉を失い、大きな月を背に激しく踊る4人の姿に魅入るしかない。やっぱりステージパフォーマンスの良く見える会場がいい、先週のサンホールと大違い…と思ってたら今日も「am I」の聞かせどころで騒がしく場違いなリフトでまにさんに突入してくる奴がいて、なんだヤナミューのオタなんじゃん。最後は明るく「天気雨と世界のバラード」で締めくくる。
ヤナミュー
1. ツキノメ 2. Lily 3. AWAKE 4. No Known 5. Done 6. morning 7. am I 8. 天気雨と世界のパラード

自由自在にヒューマンビートボックスを操るREATMO。今日は唯一の男性アクトということでかなり緊張していたようだけど、マリオのテーマなど馴染み深いところでつかみ、ルーパーを駆使した一人Get Wildで大盛り上がり。最後はトラックにヴォイスをていねいにループで積み上げていくオリジナル曲、サビのヴォイスフレーズでは大合唱が起こる。

そしてトリはこの日半年の活動休止から再開することになったamiinA。壮大な楽曲、まだ高校生なのに二人の堂々たるパフォーマンスぶり。これはかなりメジャー感がある。2年前、まだ前のメンバーの時に大阪で一度見ていたけれど、こんなに大きく化けるとは思わなかった。

物販でまにさんのところに行ったら着ていたPKDのTシャツに反応してすごく喜んでくれたので、バラードを勧めてみたりする困ったおっさんヲタになったのであった。
まにさん

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【2017/04/16 21:36】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
IDOL ROCKS! SPRING SPECIAL!!(4/8、アメリカ村SUNHALL)
BELLRING少女ハートが活動を休止してはや4か月、抜けた主要メンバーに替わって3人の新しいメンバーを加えて2月から活動再開した後継グループThere There Theres(通称ゼアゼア)がようやく大阪にやってくるというので出かけてきた。舞台はお馴染み「IDOL ROCKS!」、この日観たアイドルはオープニングシスターズ死んでるねんガールズCure。代代代uijin2&、絶叫する60度ヤなことそっとミュートThere There TheresHauptharmonie大阪☆春夏秋冬BiSPassCode。他にも椎名ぴかりんや偶想Drop、Gang Paradeと人気グループが勢ぞろいしたにもかかわらず前回実施の味園ユニバースから大きくダウンサイズしたサンホールでの実施ということで、チケットは発売日に1時間で完売、いや待機していて良かったよ。
DSC_4119.jpg

入場した時は飛び入りのくぴぽが1曲歌っているところ、序盤は関西のグループを中心に新進のアクトが次々登場する。初見のギター&ヴォーカルとドラム&ヴォーカルの2人組シンガーソングライターユニット死んでるねんガールズや、カラフルなジャージ姿で「nerve」とか歌い踊るオープニングシスターズが印象に残っている。
Cure。は知らないうちに人数が5人に増えて3人になっていたのが、前日に真駄コケシの体調不良による卒業発表があって結局2人に戻ってしまった。蒼葉とコケシの2人のCure。を何回か見て、勢い感じていたのに、なかなかうまいこと行かないもんだな。ただ、蒼葉さんと残った新メンバーの望さんすごくいい感じなので頑張って持ちこたえてほしいな。

ツアーから2週間の短いスパンで来阪のヤナミューことヤなことそっとミュートは序盤に「カナデルハ」「ツキノメ」「Lily」とストレートな疾走感のあるナンバーを投入して沸かせて、「AWAKE」から壮大な「am I」で締めくくるフェス向けセットリスト。パフォーマンスは今回も安定してよかったと思うのだけど、「沸き」目的で来てるお客の一部にには終盤のウケはあまりよくなかったようで、ガヤがかなり気になった。人が詰まると数列目以降からはステージ上のパフォーマンスがあまり見えなくなるサンホールのステージのせいもあったと思う。こぶしを振り上げてステージ上を飛んだり走ったりする他の「ロック系アイドル」と彼女たちの目指すところの違いを痛感させられる。
それはそれとして、この日関西初披露となった新曲「天気雨と世界のバラード」は「Ornge」と並んでヤナミューの爽やかさな魅力が炸裂するキュートなナンバー。傘をさしたり振ったりする振り付けがとても愛らしい。
ヤナミューはまた来月もコンパスに来るけど行けそうにないのが残念。急成長中で今一番見ておきたいグループ。
ヤナミュー
[セットリスト] morning / カナデルハ / ツキノメ / Lily / 天気雨と世界のパラード / AWAKE / am I

いよいよThere There Theres。1曲目サビで大合唱となる「グロリア」から、これぞベルハーというド定番の「Wednesday」というオープニングには否応なく体が反応してしまう。そしてイギーの「Lust For Life」を思わせるThere There Theresとして最初のオリジナル曲「RadicalHead」で明るく溌剌としたブランニューゼアゼアのイメージを打ち出して、さらにベルハーの最後のリリースだったヘヴィな「2sound Down」でシリアスな表情への振り幅を見せる。パフォーマンスも歌もデビューして数か月と思えないほど安定している。多少羽根がふさふさした印象はあるもののセーラー服に黒い羽根のおなじみの衣装が変わっていないから、「エッジ」「asthma」のクライマックスを、良く揃った振付で踊り歌うステージを観ていると不思議な気がしてくる。見た目はベルハーで歌っている曲もベルハーの曲なのに、数か月前に僕が見ていたベルハーとはまったく別物のグループがそこにいる不思議さ。まだ新メンバーになじみが薄いからどうしても旧メンバーに目が行ってしまうけれど、カイちゃんがとにかく楽しそうにパフォーマンスしているのが目を惹く。
数日前にラジオでオンエアされたばかりの最新曲「Upstairs Down」を期待していたのだけど、これは残念ながら披露されず、でもJoy Divisionの「Transmission」のような暴力的なベースラインが鳴り響く「ペリカン」を見ることができた。ゼアゼアのオリジナル曲はすんなり受け入れられる。悪いことはぜんぜんなく、100%こちら側の問題なんだけど、なんとも不思議な手ごたえのライヴだった。
[セットリスト] 憂鬱のグロリア/ ボクらのWednesday / RadicalHead / 2Sound Down / the Edge of Goodbye / Asthma / ペリカン / c.a.n.d.y.

Hauptharmonieを途中から後ろの方で見ていたらすごく良かった。ゼアゼアの物販から戻って来た時は、もう半分くらい終わっていたのではないかな、「nerve」オマージュのスカ曲「Tempting to~ 」で盛り上げ、最後は12月ベルハーの最後の大阪公演となったFanjj twiceでもi印象的だった曲(「Until, her voice caused a lump in my throat.」)。別れを歌ったっぽい切ない歌詞をメンバーが交代で歌い継いでいく。この曲があんまり良かったので音源ないかと物販にいったけど、音源化の予定はなく解散するとのこと。惜しいなあ。せっかくだから、少しかすれた凛とした歌声で歌う姿が印象的だったじゅのさんにはじめて挨拶に行った。
Hauptharmonieは来週が最後の大阪とのこと、「絶対来てね、今日が最初で最後とか嫌だからね」なんていう殺し文句、ごめんなさい…。

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【2017/04/09 16:38】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
里咲りさ「S!NG/410/小年小女」発売記念ミニライブ&特典会(4/5、タワーレコード梅田NU茶屋町店)
先週の絵恋ちゃんに続いて「しゃちょー」こと里咲りさのリリースイベント@NU茶屋町、遅れて2曲めに滑り込み。

しゃちょー


今回のシングルの3曲を順番に歌うセットだけど、一番聞きたかったリーディングトラックの問題作「S!NG」を最後にもう一度やってくれてラッキー。サングラスや麦わら帽子などの小道具を用意してMVを再現するww。

しゃちょー2

ちなみにMV。


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【2017/04/06 23:07】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ナスカ・カーpresents もうやりません企画第2弾 「永久幻実劇場:手の内全部見せます~ノイズから電子音楽まで」(4/4、南波BEARS)
昨年5月行われたナスカ・カーのワークショップ企画、中屋さんが秘蔵の機材の一部を持ち込み、実際に弄り回せるという太っ腹企画がまさかの復活。
なんせ機材の持ち込みだけで大変だから、次はもうないと中屋さんも断言していました。そりゃあ行ってきましたよ。

居酒屋カマチ
毎度おなじみおなじみカマチさんの日本酒やキムチ鍋いただきながら、エグい音のする機材いじり放題。

機材1

ナカヤさんの実演する単3乾電池3本で動作するチェコ製のシンセ。
小さいのに凶悪な音しかしない。
機材2

ステージ上のメイン機材。この写真では見えないけど、小さなピックアップをカリコリといじって出る音を、ファズなどのイフェクターで歪ませる。マゾンナさんの画鋲の缶と仕組みは同じですね。
機材3
これ、あとで初音階段のオケに合わせて実際に演奏してみようっていうコーナーがあって、自分もチャレンジしてみたんだけど、出音がさっぱり聞こえなくって自分が何を鳴らしてるのかさっぱりわからない。
あの状況で鳴らしたいノイズを鳴らすのは大変だなあと思った次第。

ライヴは普段のナスカ・カーとはちょっと違う趣向で2セットが行われた。
まずはナスカ・カー・エレクトロニクス
ピンク・フロイド「狂気」を換骨奪胎して電子音やノイズでナスカカー色に調理するというエレクトロニック・プログレセット20分。

最後はナスカカー(A) with Sarry
821さんの弓引きベースとナカヤさんのノイズにふじゆきさんのヴォイスが重なっていく。と、このあたりまでは想像の範疇だったのだけど、ナカヤさんの繰り出すデジタルなビートに821さんのゴリゴリとしたベースライが響く2曲目は、ふじゆきさんのヴォイスもかなり「歌」に近く、普段のSarryとはかなり印象が違って面白い。たった2曲、20分。もっと聞いていたかった!
ナスカカーwith Sarry

ナスカカーはSarryとのアルバムを制作中とのこと、これは楽しみ。
それだけじゃなくてマドモワゼル・ショートヘア!やAgnus Deiのホカダナオミさんをヴォーカルに迎えた歌もののアルバムも準備中だと。前、確か現メンバーによる初期作のセルフリメイクベストの話もアルケミー/テイチクで進んでいるといってらしたと思うので、ナスカカー、今後も目が離せない。

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【2017/04/05 23:34】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
絵恋ちゃん『結婚しないとナイト』リリース記念ライブ&特典会(4/1、タワーレコードNU 茶屋町店)
4月から職場が大阪市内に変わった。飯も食わずに8時過ぎまで残業して、腹減ってふらふらになって帰ろうと思ったら絵恋ちゃんのインストアが9時からあるっていうんで、とりあえず覗いてみた。

絵恋ちゃんの客いじりも含めたパフォーマンスと心得たヲタのレスポンスが楽しすぎて、ライヴだけ見てさっさと帰るつもりだったのが結局CD買ってチェキ撮ってるし。腹減って死にそうなのに。

絵恋ちゃん

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【2017/04/02 22:08】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ヤなことそっとミュート「LIKE A BUBBLE TOUR」 in OSAKA(3/20、東心斎橋CONPASS)
前日に続いてヤなことそっとミュート、本日が本番。

LIKE A BUBBLE

まずは共演の3組。NEVE SLIDE DOWNはPassCodeの妹分的な存在の大阪の3人組アイドルグループ、何回か遠目には眺めたことがあったと思うのだけど、何故か4人組だと思っていたのは多分パスコのイメージでしょう。サウンド的にはパスコをさらにロックよりにした感じかな。金髪のセンターの娘を中心に歌やパフォーマンスもしっかりしてるけれど、最近個人的にどうにも苦手になっちゃったタイプの「ロック風アイドル」、すみません。

Emerald Fourはきっと4人組のガールズバンドだろうという勝手な予想を裏切って、ギタリストの男性とキーボード&ヴォーカルの女性の2人組デュオ。カラフルに明滅する柔らかい光の映像を流しながら、ミニマルな打ち込みのバックトラックの上で深いリヴァーヴのかかった女声ヴォーカルが漂うギターポップ。悪くはない。悪くはないが、せめて最後にとびきりキャッチーなキラーチューンが1曲でもあればと思った。このメンツの中ではちょっと収まりが良くなかった印象、エレポップ系イベントならハマると思う。

かなみる
おやすみホログラムはなんだかんだで1年以上見ていなかったのだった。前見た時はバンドサウンドっぽいサウンドだったような記憶があるのだけど、しばらく見ない間に、小川PをDJに従えてほぼ完全にダンスミュージックになっていた。
サードアルバム中心のセットで初めて聴く曲ばかりだけど、八月ちゃんとカナミルの二人の歌の絡み具合は相変わらず絶妙でいい。歌いながら片手でキティの大きな縫いぐるみを振り回し客席に放り込むカナミルさん、終盤の曲で、猛烈な勢いでカウベルを叩きながら観客の上にポーンと飛び込み、そのまま観客の上で狂ったようにカウベルを叩き続ける姿が最高にイカす。安っぽい煽りなんか一切なしで易々とロックな佇まいを獲得している唯一のアイドルがおやすみホログラムだと思う。
アンセム「ニューロマンサー」から、最後はギターがギャンギャン鳴り響く聞きなじみのあるロックンロールナンバー「plan」。

主役のヤナミューことヤなことそっとミュート、いつものように「ヤなことFriday」のSEが流れ出すと、ヲタクが手拍子取りながら声張り上げて合唱するようになっているのが楽しい。そしてふらふらと踊りながらメンバーが登場し、なでしこさんのはきはきした挨拶と共に「sputnik note」が始まる。4人のメンバーの声が重なりながら疾走する名刺代わりの1曲。前半はどちらかというとじっくり聞かせる曲が中心だったかな。「morning」はギターリフが激しく暴れまわるの間奏で手を叩きながら片足でくるくる回る振り付けがキュートで大好き。疾走するポップパンク曲「orange」はやっぱりとても愛らしくて、今日は赤いリボンのツインテールにしたなでしこさんに笑顔で指さしとかされるとドキドキしてしまう。
彼女たちの魅力はまずはそのまっすぐな4人の歌声なのだけど、もう一つはちゃんとステージ全体を使う、それもかなり激しい振り付けのパフォーマンスだ。オケではなく生のバンドをバックにしたライヴを見たいという希望を時々ネット上で見かけるのだけど、僕はまったくそうは思わない。もちろん激しいオルタナティヴなロックサウンドは魅力的だけど、あくまでもそこに乗っかる彼女たちの歌とステージパフォーマンスを最大限に引き出すためのものだ。そういう意味でヤナミューの立ち位置はベルハーと共に他の「ロック風アイドル」とは異なり、正統派のダンスヴォーカルグループ、正統派アイドルグループなのだ。そのダンスパフォーマンスや音楽的スタイルが、正統派と言うには多少とんがっているかもしれないけれど(ベルハーの場合はヴォーカルスタイルも)。
なで

自己紹介を兼ねた短いMCをはさんで後半戦へ。「カナデルハ」「Lily」「Just Breathe」とお馴染みのノリのいい曲でぶっ飛ばしていき、ファンキーな「No Known」になだれ込む必殺のセット。
最後はアルバムには入らない新曲「AWAKE」から壮大な「am I」とステージングと歌でじっくり魅せる曲で締めくくられる。今の彼女たちの魅力を最大限に詰め込んだ1時間弱だった。

まになで
ニューアルバム「LIKE A BUBBLE」発売に合わせてのツアー、名古屋・岡山と来てこの日の大阪が3箇所目になる。この後は東京WWWでのワンマンを残すのみなのだけど、すでにソールドアウトとのこと。どんどん大きなステージに上がっていく予感がする。

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【2017/03/21 22:14】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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