禁断の果実
ドアーズを買うかわりに購入したのが、80年代初頭ブリュッセルに本拠の置かれたインディペンデントレーベルLes Disque du Crepsculeの81年のコンピレーション"The Fruits Of The Original Sin"の再発。元の2枚組アルバムに未発表曲などを加えたリマスター決定版ともいえる内容です。
参加アーティストは、クレプスキュールの母体になったイギリスのファクトリー・レーベルを中心に活躍していたDurutti Columnが3曲も収められ、全体のトーンを方向付けているのですが、他にDNAやアーサー・ラッセルなどNYアンダーグラウンドのアーティストまで、かなり幅が広いです。サウンドも室内楽的、ギターポップ風、いんちきボサノバ、ダブ、テクノからさらにはドビュッシーやサティのピアノ曲にデュラスのインタビューやバロウズの朗読までバラエティに富んでいながら不思議な統一感があります。どこでもない架空のヨーロッパを舞台にしたサウンドトラックという趣。パンクのDo it Yourself精神を受け継いだ手作りのローファイ感覚がまさに「ニューウェイヴ」だったと思います。あまり知名度の高いバンドは多くないかもしれないけれど、のちの音楽シーンに与えた影響は大きいと思います。個人的にはMarineというバンドのヘロヘロ「男と女」とニューウェイヴファンクの落差が面白かったっす。
ウィリアム・バロウズ先生はドクター・ベンウェイがどうしたとか語ってます。いい声してますね。80年代の前半、バロウズはナウで最先端の連中に大人気で、メジャーなところではローリー・アンダーソンのアルバムに引っ張り出されたり、インディペンデントではTGなどノイズ派の牙城インダストリアルレコーズのコンピレーションにも入ってたと記憶します。そう言えば当時この朗読のタイトルと同じ"Twilight's Last Greaming"という曲がJohn Foxxの曲でありました。よーろぴあーんなリリシズムのあふれるサウンドはいささかバロウズには(ドアーズの"End Of The Night"と同じような)違和感が。

実はリアルタイムではこのアルバムは聞いてなかったんです。クレプスキュール自体はのちに日本で新星堂がディストリビュートするようになってから、タキシードムーンやアンテナ(イザベラ・アンテナのソロになる前)とか好きなグループがあってよく聞いていたのだけど、だんだんサウンドが洗練されてくるに連れて面白みが薄れ、そのうち聞かなくなってしまいました。
そんなクレプスキュールの輝きの原点である原石の魅力が堪能できるナイス・リイシューです。
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テーマ:洋楽 - ジャンル:音楽

【2007/10/02 00:24】 | 音楽 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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