アバター(3D・字幕版)
なんばパークスシネマのシアター7でジェームズ・キャメロン監督のSF超大作「アバター」を見てきました。もちろん3D、字幕版です。
初めての3D映画、いや昔「キャプテンEO」とか見たし、遊園地のアトラクションではあったよね。しかし技術の進歩とは凄いもんだ。メガネが赤青じゃない時点で隔世の感があります。

お話は、軍の指名を帯びて植民地惑星の原住民の部族に潜入して調査を行っている主人公が、そのうちに感化され、お姫様と恋仲になり、最終的には原住民側にたって蜂起を助けるという、いたって単純なストーリー(いやこれはネタバレでもなんでもなく予告編見ただけでそのくらいは分かります)。実際映画の中の原住民「ナヴィ」の描かれ方はインディアンそのものなんですが、昔から西部劇などでもこういう話はあって、たとえばジェームズ・スチュワートが主演した1950年の映画「折れた矢」のストーリーラインなんてまるまるそのままです。
ただ、今回は主人公がアバターというクローン技術かなにかで作った原住民の肉体にジャックインするという点が新機軸で、現実には半身不随の主人公がアバターの肉体を得ることで救世主となるというのがそこはかとなく「マトリクス」風味。
「ラピュタ」「ナウシカ」といった宮崎アニメからの引用も多く、エコロジカルなテーマにも影響が見て取れる。ただしコミック版じゃなくてアニメ版の「ナウシカ」レベルね。
所詮はどこか別の世界の作り物の世界の仮想のエコロジーの話ですから、現実世界に向けてのメッセージとしてはあまり機能していないような気がします。主人公がアバターとして体験する仮想現実の惑星パンドラの環境を守る話を、湯水のように金をつぎ込んで作られた3D映画という最先端の仮想アトラクションで体験するアイロニーは、作り手がどこまで意識的なのか分からないですが、ずっと引っかかっていました。
最後(こっからはネタバレです)は主人公に率いられた原住民軍が地球人軍に勝利し、主人公は地球に退却する地球人たちに別れを告げ、アバターの肉体を得て惑星パンドラに残るんです。「地球人たちは地獄に帰っていった」という主人公のモノローグが重なるのだけど、結局主人公は現実の地獄を引き受けずにどっかの仮想世界で英雄となってメデタシメデタシという、僕の嫌いな「マトリックス」流の結末としか感じられないんだな。コミック版のナウシカは人間世界に戻るんですよ。まあ女がいるからなあ。

そんな理屈っぽいことは別として、たいへん楽しめる映画ではありました。
異世界を体験させるという意味で3Dの効果は抜群でした。いちいち3D向けの見せ場を入れるために上映時間は3時間近い時間になったけれど退屈はしなかった。
他に金がかかっているせいか俳優は無名に近い俳優ばかりだったけれど、まあみんな真っ青に塗って特殊メイクしてるんであんまり関係ないし。よく言われるように、出てくる女性がみんなオトコマエの強い女ばっかりというキャメロン監督の趣味全開の女性像の中でもシガーニー・ウィーヴァー姐さんは別格的に存在感ありました。
そして敵役の「大佐」のマッチョな軍人ぶりが素晴しいかった。主人公たちが基地から脱走するシーンで、カッとなった大佐が酸素マスクも付けずにガンを打ちまくりながら基地を飛び出して追いかけてくるのが良かったです。
これDVDで見てもしょうがないので、ぜひ映画館で見てくださいな(もちろん3Dじゃないと意味ないです)。

原題:Avatar
(2009年アメリカ/162分/シネマスコープ/ドルビーSR・SR-D、DTS)
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テーマ:洋画 - ジャンル:映画

【2010/03/05 21:44】 | 映画 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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