節分
2/3(水)

朝から出勤前に昨晩のNHK教育「こだわり人物伝:孤高のフォークシンガー・高田渡」の録画を見る。岐阜で篤志家として知られた渡の父親は事業が失敗し妻に病気で亡くしたのち、東京深川のシェルターに居を移して工事人夫のわずかな稼ぎで渡と2人の兄を育てたという。そんな少年時代に出会ったウディ・ガスリーのフォークソングが真の民衆の歌として渡に大きな影響を与えたのだ、というところまでが今回のお話。これまでこういったバイオグラフィを意識したことがなかったのだけど、高田渡が持っていた当時の他のフォークの連中と違う老成した感じ、皮肉な感じの源泉がよく理解できた。最後に当時のフォークソングの隆盛ぶりの映像として新宿のフォーク集会の映像が流れるのだけど、高田渡はこういったフォークブームの主翼を担った中産階級の学生さんたちとは、もともとの立ち位置がまったく異なっていたのだ。

続けてこれまた昨晩のNHK総合「SONGS・岡林信康」を見る。これが期せずしてまったく同じ新宿フォークゲリラの映像と(高田渡も出演した)70年のフォークジャンボリーの映像で始まるのでちょっとその皮肉に笑ってしまった。まさにそのフォークゲリラの連中が必ず最後に歌っていたという「友よ」の作者にして、彼らから神様と崇められた当時のフォークのトップスターこそが岡林だったのだから。滋賀の牧師の長男として生まれ同志社大学神学部在学中にフォークソングをはじめたという経歴も高田渡と対照的だ。ただし彼自身はそういった立場に終始生真面目な違和感を持ち続け、はっぴいえんどをバックにロックしたりの試行錯誤ののち、音楽活動を休止して滋賀の山村に隠遁することになる。番組はその後岡林が美空ひばりとの出会いを通じて民衆歌としての演歌に目覚める過程にスポットライトをあて、今回リリースされた「レクイエム・我が心の美空ひばり」からの曲を中心に3曲が演奏された。
山下洋輔のカルテットをバックにした演奏は、岡林の歌の上手さと元曲のメロディの美しさをよく表していたけれど、70年代以降音楽的な変遷を経て最終的には「エンヤトット」こそが日本人の心の音楽だとして活動を続ける彼の活動からすれば、「企画モノ」感を否めない。
最後に演奏された「山谷ブルース」なんかどう考えてもこじゃれなジャズアレンジよりオリジナルのしめっぽい演歌テイストにこそ味があるのじゃないか。岡林はそもそも最初から演歌的感性を持ち合わせた人だったんだなあ。

と考えたところで、ふと思った。日本人なら普通そうだろ。
それなのに、高田渡が貧乏を歌うフォークソングのあの明るさと洗練ははなんだろう。民衆歌としてのフォークソングに高田渡がシンパシーを持った、という説明は理解できるが、それだけでは説明できない。大学在学中にちょっと体験した山谷の生活を元に「山谷ブルース」を作った岡林なんかよりよっぽど「山谷ブルース」の世界に近い生活を身近に体験していたはずの高田の方が、ハイカラな舶来文化の最先端としてのフォークソングをずっと体現していたという謎。これは高田渡個人の資質によるものなんだろうか?高田渡が中学の頃、今のようになんでも好きな音楽が手に入る時代ではなかった時分に、貧しい境遇の中でどのようにアメリカのフォークソングに出会い、理解を深めていくことができたのか興味がある。


2/4(木)

天気はいいが寒い日が続く。

ドルジ引退。興味なし。みんな相撲が好きなんだね。
オザワ不起訴。どうでもいいよ。みんな知ってて投票したんじゃなかったのか。そんなことより仕事させろよ。やらなあかんことがいっぱいあるだろ。
個人的にはオザワが掻き集めた金より、鳩ポッポ兄弟がママからもらった2億だか3億だかのお小遣いの方がムカつく件。
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テーマ:邦楽 - ジャンル:音楽

【2010/02/06 01:35】 | 音楽 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
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コメント
>たけちよさん
岡林の「カバーズ」批判、そんなことがあったんですか。
岡林さん生真面目そうですもんね、ロックのある種いい加減さとは対極にあるような気がします。
トヨタ…私クルマ乗らないんで…。
【2010/02/08 21:23】 URL | takut #-[ 編集] | page top↑
岡林信康さんは大昔、清志郎がカバーズだしたとき自分の山谷ブルーズのことを引き合いにしてかなり批判してたのが個人的にすごいひっかかってます。まぁ・・・・それぞれだろうけど・・・・

相撲・・・デーモン閣下のコメントが一番マジメだった件について。
それよりトヨタですよ、トヨタ。
【2010/02/06 20:05】 URL | まつだいらたけちよ #-[ 編集] | page top↑
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