旅人/二つの午後
Jim O'Rourkeの新作「The Visitor」を気に入って聞いている。
アコースティックギターに始まり、さまざまな楽器が入れ替わり立ち代り現れる40分1曲の桃源郷のような世界。
「無編集ですべて自分ひとりで演奏した」っていうのが凄い。インタビューによると、「他の人に頼んだら、悪いからまあいいやってなっちゃうけど、自分でやるから何べんでもやり直しさせらることができる」っていうのがすさまじい。
中原昌也のライナーがなかなか楽しい。タイトルは中原さんの予想通りニコラス・ローグ「地球に落ちてきた男」ですね。いままでの作品がみんなローグ監督作品からとられてるとは知らなかった。僕は正直ニコラス・ローグはいまひとつピンとこないのだけど。あとジムが南海キャンディースのしずちゃんのファンであるというのも始めて知った。
ただし、スリーヴに書かれた「このアルバムはスピーカーで、でかい音で聞くように」という注意書き(の後半)を実はちゃんと実践できていないので、私にはこのアルバムについて語る権利は、まだ、ない。

「二つの午後」のLDKというのはふちがみとふなとの二人と友部正人のユニットだ。NYの友部さんのアパートのリビングと京都のふちふなの家のダイニングキッチンでポータブルレコーダーを使って録音されたから「LDK」。たとえばふちふなのおなじみのレパートリーであるダニエル・ジョンストンの「歌う人」の演奏の背後でずーっと雨音が続いていたり、生活のノイズが普通に入っていて演奏している場のインティメートな空気をそのままパッケージしているようでいい。このアルバムの曲の中では友部さんの「老人の時間若者の時間」の歌詞にうーんと唸らされた。

老人になると時間が来なくなる
時間は若者のところに行きたがる
時間が必要なのは老人なのに
たとえば横断歩道を渡るとき
若者は時間をもてあまし
必要がないことに時間を使う
それでもまだ余ってしまい
彼女とコンビニで立ち読みをする。

この発想がまずすごいと思うのだけど、だからといって、決して老人の側に立って若者を責めているわけではない。

ありあまるほどの時間が若者の周りでとぐろを巻いて
若者の首を締め付ける
若者は息を出来ないとわめき散らす

なんてくだりの鋭いこと。

ユリイカの増刊号「ぺ・ドゥナ」!
是枝監督でも韓流でもなく、ぺ・ドゥナの特集ってアリか!?
当然アリです。素晴しい。
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【2009/10/16 02:26】 | 音楽 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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