想い出波止場ワンマンコンサート(6/6、梅田シャングリラ)
想い出波止場、前回見たのは5年くらい前のフジロックだけど、この時は津山さん不参加だったから、山本・津山コンビの想い出は確かThree Day Stubbleの前座でやった2000年以来かな。その前は1年に1回ずつくらいはあったはずだから、いやほんと久しぶりです。
人多そうな気はしたんですけど、やっぱり多かったですね。いっぱい来ていた若い人たちの山本さんの評価の原点はやっぱりROVOからなんでしょうかね。

で、想い出のライヴですが、いやあの面白さを伝えるのは難しい。曲名並べておしまいというわけにもいかないし(だって曲名わからないもん…)。
ま、とりあえず味はないですが、だらだら書いてみます。

・1時間遅れで開場、さらにBGMのクラフトワーク「アウトバーン」が一回りしてA1のタイトル曲が2回目終わりかけたところでようやくメンバー登場。ステージ向かって右手にいつものボロボロの黒いストラトの山本精一(g)、左手に津山篤(b)、ドラムスにBogultaの砂十島NANI、さらに左手奥の方にキーボード(多分PARAの人)。山本さんはキャップじゃなくてハットを被っていて、あんまり見慣れんかっこうで、怪しすぎて笑ってしまった。あんたは唐沢俊一かいっ。山本さんの前にボーカルマイクが3本も立ってたけど、どういう意味があったのかいまひとつ不明。2曲目くらいでいきなりひっくり返してはったしw。

・まずは山本さんの手元のサンプラー(?)からピーという耳をつんざく発信音とノイズ。バックに「想い出波止場(from Osaka)の文字が投影されています。おお、コーネリアスみたいw。一瞬のブレイクの後全パートいっせいにガガガガーっというノイジーな短いナンバー。このあとも全編VJが映像流していて、これが非常によくマッチしておりました。

・山本さんの力ないMC、一言「ごめんね、遅くなって」。もう1人ドラムにドラびでお一楽儀光(ds)登場。それからサックスの人と、ボーカルに吉川豊人(グラインド・オーケストラ、ex.ナスカ・カー、ex.ボアダムス)、これで総勢7人のバンドになります(が、あとでもう1人登場する)。性急なギターカッティングで始まる、つんのめるような変拍子のビートに乗せて、吉川さんが意味不明な言葉を絶叫しています。ジャジーなピアノが最後なぜか「枯葉」に。

・吉川いったん退場、シンセの音とドラム、ベース、ギターの静かなインプロ風のやりとりがひとしきり続く。山本さんケイタイを指先でつまんでみたり、かけるふりをしてみたり、謎のアクション。箒を持って吉川再登場、「おでかけですか~?」などと吉川さんもいつものなんだかわからない物語のような歌。後半山本さんが歌うレゲエ調の楽しげな曲が重なり、最後はギターのフレーズの印象的なインストのパート。吉川再度退場

・山本さんのカウントから、NANIのドラム、あれ、失敗したのかな、と思いきやおもむろに山本さんの歌「ぶっとばせーハーイウェー」、「金星」に納められた名曲「日本解散」。重厚な演奏にキレまくりの歌唱はなぜか後半「ラストダンスを私に」になってる。

・打ち込みのビートに乗せて般若心経。終わって山本ひとこと、「おめでとうございます」。

・吉川ボーカルのゆったりとしたテンポの歌。一緒に真っ赤なTシャツのケン・スギサキが登場、吉川さんのうしろで奇妙な踊りを踊っている。この二人のフロントの絵はありえない濃さだと思います。

・中盤のハイライト、怒涛のケン・スギサキコーナー。苗場でもやってた「Johnny B. Goode」、スギサキさん、あいかわらず過剰です。普通にロックンロールなのに、ピアニカソロが入るのがおかしい。続けて強力なブルーズナンバー「Blues For Turntables」、スギサキさんと山本さんのダブルボーカルなのだけど、山本さんあまり歌う気なく、ケイタイで「あーもしもし」とか言ってる(この日はケイタイいじりのパフォーマンスがひとつのテーマだったみたい)。続いて津山さんがサックスとコーラスで加わり3人で歌う「太っ腹」。演奏の崩し方がCD以上でかっこいい。ここでいったんスギサキ退場。

・再度サンプラーからのトラック、今度はピチカートファイヴ風のトラックににあわせて、山本のいい湯加減の歌唱。「東京は夜の七時~」「なんにもいいことなんてなーい」etc.

・山本さんの歌とギターをちゃんと聞かせるミドルテンポのロック曲。羅針盤の曲を想い出波止場で演奏したって感じ。「最悪の気分だけどじっとしている/俺は俺のことしか分かり合えない」など。この曲音源化されないかなあ。

・なぜか山本退場。津山さんがつなぎっぽくアコースティックギターで出す音にNANIがドラム、一楽さんがサンプラーの音を控えめに重ねるインプロっぽいパート。山本さん再登場してギターのカッティングのイントロから「GO!」。ここからしばらくは普通にカッコいいバンドモード。そして「Shelter Beerhall」、複雑骨折したようなビートにフリーに転がるピアノ、力のこもったパンクな歌唱とこれぞ想い出波止場っていう名曲。最後のキメの「オールナイトの夜~」っていうところなんか、キター!って感じ。

・最後の曲は変拍子の高速フレーズをドラムとギターとベース、キーボードで繰り返して盛り上がっていくプログレな曲。吉川さんが「こちら管制塔こちら管制塔」とかシャウトし、スギサキさんが「ヘイヘイ!シャングリラ!」と煽る。最後にホーンの人が巨大な真っ白なマーチング用のチューバを持って登場したのには驚かされた。これがまたでかいけど音がほとんど聞こえないんだw。最後はNANIはドラムセット蹴飛ばし、津山は弦を切り、山本はギター放り投げる乱暴狼藉でエンディング。会場に鳴り響く「スタートレックのテーマ」。

・ステージ上むちゃくちゃな状態で、もうやらないかな、と思ったけど、アンコールを求める拍手に山本さん登場、「演奏不可能な状態になってるんで、10分くらい待つ気がある人がいれば、待ってくれればやります。」「何やるかわかりませんから、前の方のインテリの人、気をつけてくださいね」以下MCがおかしくて仕方がなかったのだけど、略。「しばらくジャズでも聴いててください」

・一楽さんに手伝ってもらいながら黙々とドラムをセッティングしなおすNANIさん、津山さんはキーボードの人に1台キーボードを借りてセットしている。右手でキーボードのベース音を弾きながら、左手は弦がすべて切れて1本もなくなったベースのフレットをちゃんと押さえて笑わせてくれる。準備が整ったところで最初に出てきた4人で山本さんの「フォー!」とか「セブンティ…ななじゅうさん!」とか「99!」とかいうカウントにあわせてその回数だけダッダッダッダッと音を出すという演奏。VJもちゃんと1・2・3・4…と数字を映し出しているのがおかしい。で、数が大きくなるとぜんぜんあってないのに、タイミングがあってるのがおかしいし。

・さらに再アンコールの拍手に応え、山本・津山の2人再登場。山本さんはチューニングのズレまくったギターで「どっこい、どっこい、おすもうさん」など。津山さんソプラノリコーダーを尺八風に。書いててさっぱり面白くないので省略しますけど、この辺のやりとり最高におかしかった。そして大フィナーレは「ハッピー・トーク」(多分キャプテン・センシブルのバージョン)に、津山がプログレ風ボーカルで合いの手を入れ、山本がやけくそ気味にサビを一緒にがなり立てるお茶目なステージ。もういうことないっす。

・物販で「大阪・ラ」のアウトテイク集というCD-R購入。となりでこないだ再発になった想い出のアルバムを扱っていたけれど、先着30名さまに限り特典として山本精一がチラシの裏にマジックで書いた絵をもらえるという。僕が物販コーナー寄ったのはライヴ終わって帰るときだったんですが、まだまだ残っていました。買わないよそんなおまけで。
ピントボケボケ


終演10時で正味2時間弱、堪能しました。参加メンバー、フロントの吉川・スギサキのボーカルもよかったですが、なんと言ってもパワフルに叩きまくるNANIさんのドラムスが良かった。
ジャンクもプログレもパンクもロックンロールもムード音楽もフリージャズもニューウェイヴもスカムも、なんでもあってどれでもない、まさに意味を超えた大音楽としか言えない想い出波止場の音楽がそこにはありました。そして、ステージの上で不可解な超難しいフレーズを汗かきながら決めつつ、意味不明なことをわめき、楽器をひっくり返し、また組み立てては徒労のようなパフォーマンスを行うおっさんたちを見ながら、我々ががロックと呼ぶものの本質をそこに見たような気がしてちょっと胸が熱くなったのでした。
スポンサーサイト

テーマ:LIVE、イベント - ジャンル:音楽

【2009/06/09 01:03】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<みそかつ/だんなさんごくろーさん | ホーム | ぶっとばせハイウェイ世紀末が来るぞ。>>
コメント
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://outofmind.blog47.fc2.com/tb.php/427-b3d73374
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |