愛にさよならを
中学生のころ、洋楽なんて聞いてるやつはクラスで数人しかいなかったんだが、その中でも大きくカーペンターズ派とビートルズ派に分かれていた。もしかしたらそれ以外に、そんなわれわれとはまったく無関係にBCRファンの女子がいたのかもしれないが
、またそれは別の話だ。
当然のごとく自分はビートルズ派だったのだが、たぶん深い理由はない。まだ「ロック」にこだわりを持つほどロックについて知っている時分ではなかった。たぶんカーペンターズはいささか綺麗過ぎたのだろう。当時ビートルズはとっくに解散していてジョン・レノンは引退して主夫業に専念していた時代、カーペンターズはそろそろ人気に陰りが見え始めたとはいえ現役バリバリであったのだから、今思えばカーペンターズが主流であっておかしくなかった時代だ。
カーペンターズを聞くようになったのはもっとひねくれた回り道をしたあとのことだ。
90年代の初頭、しばらく80年代後半以降リアルタイムの洋楽から遠ざかっていた僕は、グランジとか、のちにオルタナティブとか呼ばれることになるアメリカのインディペンデントのアーティストにはまっていた。きっかけになったのはSonic Youthのメジャーデビューアルバム「Goo」だ。このアルバムは何回聞いたかわからない。
「Goo」の1曲に拒食症でやせ衰えて亡くなったカレン・カーペンターの視点でキム・ゴードンの歌う「Tunic」という曲がある。「グッバイ・リチャード(・カーペンター)、グッバイ・ハリウッド、グッバイ・ダウニー(カーペンター兄妹の故郷)、ハロー・ジャニス(・ジョプリン)、デニス(・ウィルソン?)、エルビス(・プレスリー)」というまあなんというか切なくも不吉な歌で、この曲でカーペンターズの影の部分に興味を持っていたところ、折りよくソニックスをはじめとするインディペンデント・アーティストによるカーペンターズのトリビュート・アルバムが発売され1も2もなく購入したのであった。


このアルバムでソニック・ユースが取り上げているのは「スーパースター」という曲で、普通にアコースティックギターの弾き語りでサーストンがしっとりと歌っているのに、かすかにかぶせられたノイズの効果で、純情少女のアイドルへのラブソング(「私に愛してるって言ってくれたの忘れてしまったの?」)が一気に世にも禍々しいストーカーソングと化している傑作。
このアルバム、どうだろうかというようなアレンジのトラックもないではないけれど、インディバンドによる基本シンプルな演奏のため曲のよさが逆に浮き彫りにされていて、これでちょっとまじめにオリジナル聞いてみようという気になったのだった。
このアルバムで一番好きなのなんといっても少年ナイフによる「トップ・オブ・ザ・ワールド」。つたないリードギターのイントロフレーズ(地下鉄御堂筋線の駅ホームの到着の時の放送のチャイムからとったのだそうな)に続いてさわやかなギターのカッティングに乗せて歌われるこの曲、このアルバムの出た時はまだ敦子さんがドラム叩いていたはずだが、聞くたびに目に浮かぶのは今は亡きチャイナさんが満面の笑顔で叩く姿だったりする。


仕事長引いて終電に間に合わず、ネカフェで泊まる羽目に。
おかげで「BECK」の続きは読めるが、しかしねえ。
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テーマ:洋楽ロック - ジャンル:音楽

【2009/04/23 02:33】 | 今日の1枚 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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