冬の夢
連休。年賀状を完成。
悪いけどやっつけ仕事には自信があるぞ。悲しいかなやっつけ仕事しかできんのだが。

暖かかったのだけど、午後から雨が降ったり止んだりだったので出かけずに家でうだうだ。
フィッツジェラルド(小川高義訳)「若者はみな悲しい」(光文社古典新訳文庫)
アンソロジーではなく、オリジナルの短編集の全訳ってのが味噌で、「お坊ちゃん」(「金持ちの青年」)「冬の夢」といった有名作のほか、皮肉たっぷりのB級感あふれるコメディ作(ただし出来が悪いわけではない)も収められていて、時代の人気作家としてのフィッツジェラルドの全体像がよく見える。
そしてどれも判で押したように美しく移り気なファム・ファタールに翻弄される若者のモチーフが繰り返されるのね。若い頃のことを思い出せばそういう男の気持ちがわからないわけではないから、面白くは読めます。「冬の夢」のラストの残酷さなんか見事です。過去のものだと思っていた夢が、本当に永遠に失われて手の届かないものになったことを知り、主人公は初めて愕然とする。このあたりの切れ味はオヤジ心にぐっと来ます。
フィッツジェラルドもひととおり読んだつもりだったのだけど、なんと新潮文庫の野崎孝訳「フィッツジェラルド短編集」は持っていなかった。「冬の夢」初めてだったんだなあ。
あとがきによると訳者は次回「ギャツビー」の新訳が決まっているらしい。この光文社新訳文庫の創刊ラインナップに入っていたのに村上春樹訳のあおりを受けて吹っ飛んでしまった宮脇孝雄先生の新訳はどうなったんだろう。この期に及んではなかなかの勇気ある行為で、ちょっと楽しみ。

夜、断続的に激しい雨。
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テーマ:読書感想 - ジャンル:本・雑誌

【2008/12/21 23:03】 | | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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