植野隆司 フォーク100 塩屋編(6/11、塩屋旧グッゲンハイム邸)
テニスコーツのギター/ヴォーカル担当の植野隆司さんのソロライヴに出かけてきた。

会場は、テニスコーツの最新作のレコーディングにも使われた、おなじみ塩屋の山と海の間くにある洋館、旧グッゲンハイム邸。
今日はいつもライヴの行われる奥のホールは締め切りで、手前の部屋の真ん中にベランダを背に低い台が置かれ、椅子と譜面台が設置されている。取り囲むようにクッションや低い椅子が20席くらいだったかな。
ポテサラ
隅っこにしつらえられた縁台に腰かけて、大きく開け放たれたベランダからの風に吹かれながら、とりあえずポテサラと生ビール。この時点でもう最高。
ビールをお代わりしたりカレー食べたりしているうちに、なんとなくお客さんが集まり、ベランダからアコースティックギターを抱えて植野さんが登場して演奏が始まる。もちろん開け放たれたベランダからときおり聞こえる電車の通過音を伴奏にしたアンプラグドの完全生音ライヴ。

「電気がなくなったらろうそくの明かりで」というもしかして社会派な曲から静かに始まり、飲みさしの缶コーヒーを勝手に灰皿にされた怒りや拾ったまんじゅうを食ってお腹壊した悲しみを歌った曲、いつも同じファミレスでたくさん新聞積み上げてスクラップしている「ジョナサンおばさん」の歌など「ほぼ本当にあったことばかり」(と、時々全部ウソ)を、アコギかき鳴らしながらバンカラに歌う植野さん、時にソウルフルに聞こえたりもする。ギターがまた達者で、歩道の隙間に咲くタンポポや窓に貼りつくヤモリの生命力を称える歌のカッティングなんぞ、ボ・ディドリーかというくらいグル―ヴィ。どの曲もしっかりといい曲ばかりなんだけど、中盤かなり染みる「どんぞこフォーク」という曲から続いてこれも渋い曲…と思わせて脱力のオチをつける「バイ貝」の落差にくらくらきた。30秒くらいの短い曲を続けたかと思うと、おもむろにファンキーなカッティングのイントロから歌いだされたのは川本真琴の「1/2」。そしてさらにラスト、あっ聞き覚えがある…と思ったらルースターズの「ガールフレンド」、うおお、渋いぜ。たっぷり17曲50分で第1部終わって休憩。
植野さん1

第2部、1曲目こそボサノバのカヴァーで渋く始まったけれど、3曲目ひとりバンド設定のロケンロールはじめ、全般的にストーンズ好きの植野さんらしいロックな曲が多いセット。「心の闇」ではテニスコーツの相方さやさん(a.k.a物販のおねえさんw)が、間奏のたびにベランダからピアニカ弾きながら出てきて沸かせてくれたのだけど、3回目に登場した時はソプラノリコーダーを「ぴー」とか吹きながら登場して笑った。さらに山本信記さん(popo)のトランペットを交えて「知床旅情」など披露して、最後はみんなで歌おう「日本全国酒飲み音頭」「飲める飲める飲めるぞー酒が飲めるぞー」! 第2部10曲40分、外はすっかり暗くなったけど、まだまだ続く。

第3部はスタンダード曲「キャラバン」ともう1曲、クールなギターソロの演奏から始まる。エキゾチックな音色が、播州の産んだ怪人ロケットSUNのドブロギターを思いださせる。このセットはじっくり聞かせる曲が中心で、テニスコーツのアルバムにも収められた「4弦がないよ」は「ボブ・マーリー」の歌詞に合わせて不意に「No Woman No Cry」が挟み込まれ、「行こう行こう塩屋へ」と繰り返す美しいコーダの付くロングヴァージョン。さらに山本さんさやさんをかすかに交えてめちゃ美しい歌、聞いたことあると思うんだけどなあ、なんかのカヴァーだったか、オリジナルかわからないけど素晴らしく感動的な曲。しんみりといい感じにエンディングっぽくなってきたところに抗うかのように、「この会場にいる人はみんなそうだと思います」とブルージーに「俺たちはアウトロー」と歌いだす植野さん、簡単にキーを合わせただけですかさずクサめのトランペットのフレーズ入れてくる山本さんさすが。そして流れるように「光輪」、ベランダからさやさんがさりげなくピアニカでイロドリをつける。投げやりに植野さんが歌うヴァージョンは、CDに入ってるテニスコーツ版のさやさんの歌唱とはまたずいぶん感触が違うけれど、これもまた美しい。でもあくまでキレイなままでは終わらずに植野さんらしくパンクな「ケツけっとばせ」をみんなで合唱してとりあえず10曲1時間の第3部が終了。
植野さんさやさん山本さん

アンコールはさやさんと植野さんのかけあいでただただ「地獄行き―地獄行き―お前だけ―地獄行きー」などと歌いあう(小学生かw)「地獄行き」。後半観客の合唱の中、ギターをさやさんに任せて、なぜか植野兄弟が腕立て伏せしたり、肩車したりという混沌の中大団円。ひたすら楽しかったよ!
植野兄弟
[過去のテニスコーツのライヴ]
JAMJAMラジオ300回記念 テニスコーツ+大友良英(2015/12/22、京都拾得)(テニスコーツ+大友良英)
雯(ぶん)2013(2013/5/5、梅田クラブ・クアトロ)(テニスコーツ)
TAPE & TENNISCOATS Japan tour 2011(2011/11/20、塩屋旧グッゲンハイム邸)(Tape & テニスコーツ)
テニスコーツ、カスミトリオ、contact Gonzo(2011/3/20、心斎橋クラブクアトロ)
(テニスコーツ)
「ザ・ライブ」(2011/3/16、中崎町common cafe)(テニスコーツ)
出張円盤(2010/10/17、コーポ北加賀屋)(今井次郎+テニスコーツ)
テニスコーツ guest 山本精一、梅田哲也 ほか(2010/8/12、心斎橋クラブ・クアトロ)(テニスコーツwith山本精一・梅田哲也)
テニスコーツ×TEASI(2010/6/20、難波BEARS)(テニスコーツ)
テニスコーツ×ゑでぃまぁこん(2009/12/20、難波BEARS)(テニスコーツ)
京都造形芸術大学瓜生山祭09「瓜生山ライブ」(2009/11/3、京都造形芸術大学B11・K41教室)(テニスコーツ)
「ゆきのようにしおふらせて」(2008/12/14、難波BEARS)(ゑでぃまぁこんwith TONJAY & テニスコーツ)
AH-WOOT RAPPその16(208/6/15、梅田Shangri-La)(テニスコーツ)
NEW PICNIC @ 太陽公園 (2007/10/7、姫路太陽公園)(テニスコーツ)
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テーマ:LIVE、イベント - ジャンル:音楽

【2016/06/12 00:45】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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