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FAKE
「ゴーストライター」騒動の渦中にいた佐村河内守とその妻の日常を追った森達也監督のドキュメンタリー映画「FAKE」を十三の第七藝術劇場で見てきました。平日のお昼間なのに、5~60人くらいは入っていたかしら、さすがに話題になってる映画です。
fake
以下、いわゆる「ネタバレ」です。たいしたことは書いてませんが、初見の印象を大切にされたい方は映画をご覧になってからどうぞ。

佐村河内さんの問題に関しては、本当は聞こえているんじゃないかとかそういうことにはあんまり興味がなくって。だってそんなのは所詮個人の感覚の問題だから、もともと何が聞こえていて何が聞こえていないなんて人それぞれで他人には分からないやん。耳が聞こえていないのにこんな素晴らしい音楽をなんて物語に感動して音楽を聴いていた人は怒るのはわかるけど、僕はぜんぜん関係ないからね。
それより興味があったのは、この人音楽家としてどこまで能力があったのだろうという部分。新垣さんに提示された詳細な「指示書」が映画中でも映し出されるのだけど、あれを見ると、確かにこの人何らかの尋常じゃないでっかいモノを持っているのは間違いない。でもそれが音楽の形になるまでには大きな距離がある。映画の中でも外国人ジャーナリストがかなり厳しく突っ込んでいて、そこで佐村河内は黙り込んでしまう。
だからこれはこの人、実は音楽的な才能とか技術はゼロなんだ、と思ってしまった。だから終盤、森監督が佐村河内に、「音楽を作りましょう」って持ち掛けた時には、まあなんていじわるなのこの人はって思ったw。
ところがここから(僕的には)映画が予想外の展開を見せるわけね。まるで良く出来たおはなしのように。
あのクライマックスを見ての最初の感想は、いやこの人それなりの音楽的な才能があるんやんという驚き。かなり素朴に俗っぽいけどね。でもそれは悪いことじゃない。そして映画は、そのまま佐村河内が披露する曲がドラマチックに盛り上がるのを奥さんが見つめるシーンでエンドタイトルが出る。おいおいおマジかよとあまりのベタさにちょっと笑ってしまいそうになってると、まだ続きがあって、最後の最後に冷水をぶっかける森監督。あそこまで盛り上げといてそれかよ!またしても佐村河内の長い沈黙で映画は終わる。え、あれってフェイクなの?
解釈を残すエンディングだけど、僕はあのクライマックスのシーン、そこまでずっとカメラの前ではスタイリッシュに「佐村河内らしい」ファッションで登場していた佐村河内が晒す無防備すぎる向う脛に、彼の自己演出を超えたリアリティを感じた。森監督のカメラの容赦なく入りこんでいく力は恐ろしい。猫ってかなり警戒心の強い動物だと思うんだけど、その猫さえもカメラに向かって無防備なお腹を見せるんだから。

あとは佐村河内家にお客様が来た時に必ず出てくるショートケーキw。そしてそれが最後に伏線であったかのように登場するという。いや、そうじゃない、そういうふうに編集してるんだもの。「ドキュメンタリーは嘘を吐く」というのは森監督の言葉だけど、それこそが映画のマジックだ。

FAKE
(2016/日本/HD/16:9/109分)
2016年6月14日 十三・第七藝術劇場にて
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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

【2016/06/14 21:50】 | 映画 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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