奇島残月企画「わたくしロックランドウェスト」(2/21、難波BEARS)
昨年暮れに水橋春夫グループを招いて東京で行われたという奇島残月(ヰタ・セクスアリス)による企画イベントの関西版2days、前日の京都のゲストが非常階段のJOJO広重で、大阪はゲスト山本精一で会場はBEARSという最強のおもてなしの布陣、これは行かないわけにいかない。
奇島残月企画

まずはホストのヰタ・セクスアリス。前見たのがアルバム「Vita」の出た時分で、しばらく見ないうちにセットががらっと変わっていて半分以上が新曲になっていた(もしかしたら僕の知らない初期曲だったのかも)。1曲目2曲目と初めて聞いた曲だったのだけど、ドラムの刻むジャストなビートの上を走り回るベースラインとオルガンの音やファズギターの醸し出す万華鏡のようなポップな世界とグルーヴ感は相変わらず。「遅れてきた男」はピンク・フロイドの「星空のドライヴ」を思わせる中間部のフリーキーなパートもかっこいい。「ドライフラワーの様に」から終盤また新曲(?)へ、「僕らのフリークビート」ってフレーズがまるでヰタセクのキャッチフレーズのような曲、そしてラストはファズの効いたGS風味の「ヘイヘイミスター」って曲。ベースラインの猛烈なスピード感にシビれた。
ヰタ・セクスアリス

山本精一+須原敬三+taiquiって、つまりはいつもはキーボードに西滝太さんを加えてPsychedelic Jet setsとして活動しているメンバーで、昨年12月のひさびさのPsychedelic Jet setsのライヴを見られなかったのでちょっと得した感じ。
「今日はいつものようにジャックス曲に逃げることができないので…逆にすごいポップスばかりやります」というMCのとおり、「ラプソディア」から山本精一&Phewのアルバムに収められていた「そら」と、ファンキーでポップな曲を、ヘヴィなディストーションのかかった山本さんのギターと良く弾むスハラさんのベース、重量感がありながら絶妙なハイハットワークでファンキーなビートを刻むtaiquiさんのドラムでハードにポップに演奏するオープニング。「ラプソディア」でファンキーなギターのソロにスハラさんのベースが涼しい顔でユニゾンするあたりで仰天する。
さらにもう1曲、山本精一&Phewのアルバムから「とぶ人」を静かに聞かせておいて、ジャンクでヘヴィなブルースロック調の「めざめのバラッド」に突入する。エンディングで盛大に炸裂するノイジーなギターソロに笑いが止まらない。続く「EVER GRAY」もハードロック風味の性急なビートに煽られるかのように、いつになく山本さんがシャウトしている。そして最後はNOVOTONOの名曲「夢の半周」でふたたび美しく締めくくる。
山本さんとしてはちょっと珍しい、割とストレートにロッキンな歌ものセットだった。

そしてこの日の主役、元ジャックスの水橋春夫(g・vo)と谷野ひとし(b)をフィーチャーした水橋春夫グループの登場。バッキングは奇島残月(g)・須原敬三(g)・アヤ田嶋(keyb・vo)・Emmy Kunocovic(ds)というヰタ・セクスアリスの面々。ヰタセクは2002年には早川義夫のバッキングも務めてるから、さすがにジャックスナンバーの演奏は手堅い。オープニングのジャックスの名曲「マリアンヌ」なぞは、ヴォーカルを取る水橋さんがライヴ慣れされてきたおかげか、フジロックの時よりもずっと良かったと思う。
昨年リリースされたアルバムから2曲、そして5月に出るというニューアルバムの曲を2曲、そしてさらにファーストアルバムから2曲。水橋さん、特に後半の歌の出来がどうもお気に召さないようで、いちいち「ヒドかったね」「最悪でした」とかいうの、フジのときと相変わらずです。いや水橋さんの歌、頼り無げなところも含めてすごくいいから、そのまま知らんぷりして歌っちゃえばいいのに(笑)。
そしてニューアルバム曲、GSの名曲のフレーズを散りばめた楽しい「GSアイラブユー」も、あやさんとのデュエットで披露されたヘヴィな「深夜特急」もすごくいい。アンコール2曲目に再度披露された「深夜特急」は特に良かった。
リードギターは奇島さん、サイドギターはスハラさんが弾いているので、水橋さんは基本歌に専念なのだが、ときおり弾きまくるソロがぐしゃぐしゃでぶっ飛んでいてカッコいい。それに対して谷野さんはジャックスでお馴染みのあのベースラインを、腰かけて飄々とした風情で弾いていて、バンドのサウンドの背骨をなしている。クールだ。
「18歳の時に作った歌です」というMCに続けて「時計をとめて」が歌われる。18歳の頃から変わらない水橋さんの少し揺れる優しい歌声にドキドキする。そして山本精一さんも加えての「いい娘だね」。ワンコーラスずつ水橋さん→山本さん→奇島さんと歌い継ぎ、さらに3人のギターソロが猛り狂いまくる。水橋さん曰わく「変態ぽい「いい娘だね」だったね」(笑)。
そして最後は水橋さんをバンドに誘った故・木田高介さんに捧げる「どこへ」。ジャックスの曲、誰がどの曲を歌っているとかあまり意識していなかったのだけど、レコードのこの曲の歌声はまぎれもなくこの声で、ああ、水橋さんが歌っていたんだといまさらの感慨。
水橋グループ
水橋さんも谷野さんもすごく楽しんでられて「また来ます」なんておっしゃっていたので、ぜひ新しいアルバムが出たらまたベアーズに来てほしい。
水橋さんの今の歌をこのバンドでもっと聞きたい。そして「からっぽの世界」の雪辱もぜひ。

あーそういえばスハラさんは3ステージとも出演、お疲れさまでした。でもベアーズの僕の行くイベントでは、わりと普通にそういうことがままあるような気がw ステージごとに衣装を変えるのが密かにオシャレです。
ヰタセクは自分たちがバンドを始める契機となったような伝説的なバンドの、現存するオリジナルメンバー全員のバッキングで共演するっていうのは本当に快挙ですよね。
[セットリスト]
山本精一+須原敬三+taiqui
1.ラプソディア
2.そら(山本精一&Phew)
3.とぶひと(山本精一&Phew)
4.めざめのバラッド 
5.EVER GRAY
6.夢の半周(NOVO TONO)
 山本精一(g,vo)、須原敬三(b)、taiqui(ds)
水橋春夫グループ
1.マリアンヌ(ジャックス)
2.三日月に酔う
3.黄昏の記憶
4.GSアイラブユー
5.深夜特急
6.一瞬の永遠
7.考える人
8.時計をとめて(ジャックス)
9. いい娘だね(ジャックス)
10.どこへ(ジャックス)
E1. からっぽの世界(ジャックス)
E2. 深夜特急
 水橋春夫(vo,g)、谷野ひとし(b)
 奇島残月(g,vo on 9)、須原敬三(g)、アヤ田嶋(keyb・vo)、Emmy Kunocovic(ds)
 山本精一(g on 9・10, ,vo on 9)

[関連ライヴ]
ヰタ・セクスアリス
Psychedelic May Day~ヰタ・セクスアリス4thアルバム発売記念ライヴ(2013/5/3、難波BEARS)
THE SECRET SUMMER FESTIVAL"かくれギューン夏祭り2012"(2012/9/9、難波BEARS)
難波BEARS25周年記念~ヰタ・セクスアリス ワンマン(2012/5/3、難波BEARS)
山本精一
山本精一ライヴレポindex
水橋春夫グループ
FUJI ROOK FESTIVAL 2015 DAY1(2015/7/24、苗場スキーリゾート)
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テーマ:ライヴレポ・感想 - ジャンル:音楽

【2016/02/22 01:59】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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