畑中葉子 in Osaka(9/21、難波BEARS)
いつものように開演時間直前にベアーズに着くと、クラフトワークがかかる場内は、並べられた長椅子やパイプ椅子がすでにほぼ埋まっていました。40代から50代のちょっと年齢層高めの男性(オレもそうじゃw)が多く、青や黒の「後から前から」Tシャツを着た人もちらほらi。いつもとちょっと違う雰囲気で楽しいです。
0921BEARS

一番手、山本精一さん。「今日は歌謡曲ばかり歌います」という前置きに続いて、いつもの黒いストラトを爪弾きながら歌いだされたのが「真夜中のギター」、以下カルメン・マキ、トワ・エ・モアと山本さんのお得意のフォーク歌謡のカヴァーが、譜面台に置かれた歌本から繰り出されます。今日はちょっとエコーを深めにかけて歌われる山本さんの声との相性の良いこのあたりの楽曲が、山本さんのポップセンスの原点なんだろうなあと感じます。
小椋佳の「さらば青春」なんかは山本さんが歌うの初めて聞いたような気がします。「カヴァーアルバム第2集」もすぐにできそうですし、ぜひ作ってほしいです。
最後は「悲しくてやりきれない」から「あの素晴らしい愛をもう一度」と加藤和彦さんの曲を2曲続けて。どの曲もギターのバッキングはたぶんその場でコードみながら合わせてるだけなんだと思うのですが、これがまたいいです。「あの素晴らしい~」はギターのフィードバックノイズをブーストさせる塩梅も絶妙で胸に迫りました。

続いてJOJO広重さんがナスカカーの中屋浩市さんとともに登場、初音ミクの「ワンツースリーフォー」のカウントとともに「タンゴ」が始まった瞬間にがつーんとのギターノイズがぶちかまされます。今日はミク役がいないので、被せて歌うのはJOJOさん!中屋さんも髪振り乱してシンセノイズピュンピュン飛ばしてられます。なかでも特に「虹とスニーカーの頃」はデスメタル度が200%増量でカッコよかったです。
惜しかったのはJOJOさんが歌い切れてはらへんかったところ。特に頭脳警察「さよなら世界夫人よ」はミクに任せずに声が裏返っても音程が外れまくっても最後までJOJOさんの声が聴きたかった。JOJOさんの歌はCDで聴くとどうも馴染めなかったのだけど、ひさしぶりにライヴで聞いて生々しくてぞくっとする瞬間があったから。
20年以上前にこのベアーズで「西陣三郎」名義のJOJOさんの歌を初めて聞いたときの感じを思い出しました。
JOJO

そしてもちろん今日のメインは畑中葉子さん。まずはアップテンポの初期曲から。畑中さん歌上手い! そりゃあ平尾昌晃先生の元で鍛えられてんだから当たり前なんだけど、91年に結婚してから20年間子育てに専念していたというブランクを経ても衰えていないってのがスゴイ。ふだん歌の「上手さ」をあんまり必要条件としない音楽ばかり聞いてるし、たまに接する「上手い」歌を鬱陶しく感じることも多いから、特にこういうバラード曲などで歌謡曲ならではの歌の「上手さ」が表現力になる瞬間に出会うとすごいなあと思います。
畑中さん、過去のカタログには興味を持つが新作を出す体力のないマネジメント会社にさっさと見切りをつけて独立し、現在フリーとのこと。スーツケースにTシャツ詰め込んでベアーズでも営業でも単身で乗り込んでくるフットワークが素晴らしいです。今回のこの企画はJOJOさんとtwitterで知り合ったことがきっかけだったのですが、JOJOさんと畑中さんは実は同い年、畑中さんが「カナダからの手紙」でデビューした78年にJOJOさんもライヴデビューと意外に共通点がある(笑)。でも実は一番の共通点このしたたかにインディペンデントな姿勢なのかもしれません。
「いま色っぽい歌を歌えるのは私しかいませんから」ときっぱり言い切り、紅白に今度は紅組での出場をめざす、畑中さんの矜持に痺れました。
最後はもちろん代表曲「もっと動いて」「後から前から」。「もっと動いて」の「もっともっと」の指を回して親指立てる振り付けとか、「後から前から」でトップオタらしき方がやっていた指さしする振り付けを真似して楽しませていただきました。

そして最後はJOJOさん山本さんをギターボーカルに加えてのセッションです。これも初音階段のバックトラックを使いますが、やはりちゃんとした歌手が歌うと情念が違います。もちろん初音階段のミクの歌は異化効果を目論んだもので、情念の部分はノイズが担うわけですが、この日のセッションはノイズの中でも自身の歌を見失わない畑中さんが主役になっていました。「八月の濡れた砂」なんか良かったなー。
山本さんがハコバンと化してオケのギターフレーズを真似て弾くのも面白かったです。ラストでJOJOさんと畑中さんのデュエットした「カナダからの手紙」のエンディングのあのお馴染みのリードギターとか。

JOJO_yoko_seiichi
山本さん「すいませんね、こんな豚小屋みたいなところに」
[セットリスト]
山本精一(g. vo.)
1. 真夜中のギター(千賀かほる)
2. 時には母のない子のように(カルメン・マキ)
3. 誰もいない海(トワ・エ・モア)
4. さらば青春(小椋佳)
5. 悲しくてやりきれない(フォーク・クルセダース)
6. あの素晴らしい愛をもう一度(加藤和彦と北山修)
JOJO広重(g. vo.) with 中屋浩市(sinth. electronics)
1. タンゴ(暗黒大陸じゃがたら)
2. 虹とスニーカーの頃(チューリップ)
3. さよなら世界夫人よ(頭脳警察)
4. 白い目覚め(裸のラリーズ)
畑中葉子(vo)
1, 癖になりそう…
2. 夢まくら
(MC)
3. solitude
4. ロミオ&ジュリエット'79
(MC)
5. 左手で愛して
6. 冬色のネトル
(MC)
7. もっと動いて
8. 後から前から
畑中葉子(vo.)、JOJO広重(g. vo.)、山本精一(g. vo.)
1. 手紙(由紀さおり)
2. 八月の濡れた砂(石川セリ)
3. カナダからの手紙
E. 後から前から

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