柄本明はミスキャストか?
文庫だから買おうと思ってたのだけど、奥さんが図書館で川上弘美「センセイの鞄」 (文春文庫)図書館で借りてきてしまったので読む。おもしろい。いちおう恋愛ものですから、いろいろ文句のある人もいるのではないかと思いますが、僕は上手だと思いました。特に主人公と「センセイ」が「正式につきあってから」をエピローグでさっさと済ませてしまうあたり。
僕は恋愛のことはよくわからんので、川上弘美の作品は基本サイケ小説として読んでます。現実と非現実が地続きで描かれている世界。この小説のクライマックスなんかは賽の河原というか辺土みたいなところがそのまま出てくるのですが、そこまでいかなくても、きのこ狩りの章なんか物がキノコだけに本格的にヤバい。カマトトっぽい見てくれに騙されてはイケナイと思いますよ。

今月は文庫の新刊、美味しそうなのがいっぱい。

まずは講談社文庫、舞城王太郎「好き好き大好き超愛してる」。紙が全ページえらく上質な紙で、通常の講談社文庫仕様の扉ページの前につるっとしたカラーのイラスト入り扉が1ページ入る特別仕様。ピンクの背がダサい講談社文庫のカバーなのだけど、逆手に取ったピンクの表紙に、2/3まで半透明のプラスチックの帯という豪華版。表紙イラストは作者自身によるものでしょうかね。

光文社新訳文庫の新刊はモーム「月と六ペンス」。英米文学専攻だったのにモームはちゃんと読んでないんだなあ。面白いと思うんだけど。先月のチェスタトン「木曜日だった男」も再読したいなあ。

新潮文庫は地味だけどどれもかなりそそられる。角田光代「おやすみ、こわい夢を見ないように」とか坪内祐三「私の体を通り過ぎていった雑誌たち」 (新潮文庫 つ 18-2)とか。他に北尾トロ「男の隠れ家を持ってみた」が面白そう。吉田豪「元アイドル!」は諸般の事情で単行本収録のインタビューのうち何本かが載っていないそうな。

創元SF文庫、新井素子「ひとめあなたに…」。いや多分いまさら再読しないだろうけどね。なんか東浩紀が「元祖セカイ系」みたいな解説を書いてます。
好き好き大好き


「センセイの鞄」の話にもどるけど、以前WOWOWでドラマ化されていて、見てないのだけど久世光彦演出、小泉今日子・柄本明主演というのはベストのスタッフ・キャストではないかと思っていた。本読むときもそのイメージがあったような気がするのだけど、わりとネットなどでの評判ではイメージと違うというのが多いですね。「センセイ」がもっと年を取ってるというのが多いみたい。中には養老孟司なんていう意見もあって面白かった。うちの奥さんはおひょいさん(藤村俊司)のイメージだってさ。
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テーマ:本の紹介 - ジャンル:小説・文学

【2008/06/15 15:23】 | | トラックバック(0) | コメント(4) | page top↑
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コメント
新訳文庫は次何が来るか想像付かないのがいいですね。おかげでケストナー「飛ぶ教室」みたいな名作に出会うことができました。
モームは角川文庫の森絵都セレクションで「お菓子と麦酒」が再版されてたりもするし、今読み頃かもしれませんよ。
【2008/06/24 00:00】 URL | takut #-[ 編集] | page top↑
舞城王太郎は読まなきゃね。
チェスタトンも良かったよ。
(しかし相変わらず光文社古典新訳文庫のラインナップは、脈絡ないですね。)


【2008/06/22 09:14】 URL | こいずみきょうか #-[ 編集] | page top↑
>たけちよさま
大学時代SF大会で「いつか猫になる日まで」にサインをもらったなんていうのは、消し去ることのできない真っ黒な…輝ける歴史であります。
【2008/06/18 22:52】 URL | takut #-[ 編集] | page top↑
「ひとめあなたに」、ナツカシー!!!
リア厨のころラジオドラマでやってたの聞いてハマって、シリーズまとめ買いした覚えありますわ。
ある意味オレ的黒歴史?いや嫌いじゃないんだけど・・(w

・・・っていうか、なんか買いたくなってきたぞ。ううむ。
【2008/06/16 21:19】 URL | まつだいらたけちよ #-[ 編集] | page top↑
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