13 WEEKS LATER EP
ベルハーことBELLRING少女ハートの新作「13 Weeks Later EP」は「EP」と銘打たれているけれどいままでのシングル的なリリースと異なり6曲も収められていて、全体を陰鬱なムードが覆う「アルバム」と呼ぶにふさわしい統一感がある。サイケとかレトロなサウンドとかGSとかぶち上げロックとかいういままでベルハーにつけられてきたキャッチフレーズはこの際横に置いておこう。今回のアルバムはひとことで言うなら「GOTH」。ベルハーの「暗い日曜日」だ。

1曲目「タナトスとマスカレード」の最初のホラー映画のサントラのようなSEと不穏なピアノの音色がこのミニアルバム全体の空気を決定付ける。「ベルリン少女合唱団」とでもいうべき静かなコーラスと徐々に盛り上がるドラマティックなオケのコントラストが素晴らしい。ライヴのオープニング、いやエンディングでもいいだろう、最初身じろぎもせずにメンバーを見つめていた観客が、後半ギターがうなりをあげノイジーに炸裂し始めた途端激しいミックスとクラウドサーフの嵐になる模様が目に浮かぶようだ。

2曲目「無罪:Honeymoon」タイトルは椎名林檎風だけど、そんな覇気は全く感じられず、物憂げなイントロに導かれて、力なくテンションの低い歌が歌い継がれていく。サビはなんだっけ、オフコース?っぽいなと思ったが、曲名が思い出せんな。ハネムーンと言う言葉の響きに甘さのかけらもなく、死にたい。ふふふん・ふふふーんというコーラスがいいね。

クリームの「サインシャイン・ラブ」を思わせるハードなリフに導かれるファンキーな3曲目「GIGABITE」は全般的に下降気味の曲がそろったこのアルバムの中唯一のキャッチ―なナンバーで、メンバー個々の声が立っていて、個人的には一番好きな曲。耳の悪い自分にはどれが誰か全く聞き分けがつかないのだけど、いままでに耳慣れない声がたくさん出てくるのも楽しい。新メンバーたち、甘楽のクソ生意気なドヤ顔やアンナの硬いすまし顔が、仮ちゃんのあいまいな笑顔がちらちらする。

ふたたび不穏なイントロから「雛鳥エスカレーション」、出ましたベルハー18番って感じの嫌がらせのような到底まともに歌えっこないやろという歌メロの楽曲。「UTU」の「タンジェリン細胞」なんかもそう言う曲だったけど、「タンジェリン」のでたらめな爽快感のかけらもないのがいい。「オッコイショ、コラショ」っていう掛け声かけてるのは誰ですか。

5曲目「low tide」はライヴ映えしそうなアルバム中一番エモーショナルな曲。ちょっと「rainy dance」を思わせるけれど、アレンジはずっと抑え気味で、その分胸が締め付けられるような悲痛な響きがある。さあここからドラマチックに感情が解き放たれるのかと思いきや、曲はぶつ切りで終わり聴き手を宙づりにしたまま、容赦なく次の曲が始まっている。

最後の「鉄の街」、イントロのエレキギターのアルペジオに絡む鉄琴みたいな音がすでに切なさを醸し出してる中、クールなビートとともに始まる歌メロがまた切ない。ライヴでの歌唱が想像できないなーなんて絶妙な演奏と歌のバランスに聞きほれてると、あっと言う間に終わっていて、途方に暮れて1曲目からからもう一度聞き直すのです。
中毒性はいままでのベルハーの作品中随一だわ。

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【2015/05/31 03:02】 | 音楽 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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