mistFES supported by SPINNS NAGOYA(6/25、名古屋久屋大通公園ほか)
5月の頭にVMOのイベントで体験した2回目のMIGMA SHELTERが素晴らしくって、その月末に東京で行われたAqbiRec主催に遠征した際に3回目を見ることができたものの、一向に関西に来る気配がない。そうこうしているうちに名古屋のアイドルフェスにゼアゼアとともに出演する、それも屋外ステージもある!というので思い切って出かけてきました。最高のレイヴにしてやるぜ!
timetable

前夜からあいにくの雨模様、名古屋駅に着いた頃はなんとか止んでいたのだけど、リストバンド交換の列に並んでいる頃にはぽつりぽつり降り出し、観覧無料のメイン会場久屋大通公園に着くころには本降りになってきている。
久屋大通公園のステージは公演の段差の少し高いところに小さなテント(運動会の来賓席に立ててあるような奴ね)がぽつんと立っていて、照明はもちろん自然光のみ、スピーカーは小さいのが4本だけという極めて簡素なもの。セキュリティのお兄さんのTシャツに燦然と輝く「BONDS」の文字、おお、あのその名も高き格闘家セキュリティ集団ボンズじゃないか、初めてお目にかかった、ついにボンズとピンチケの肉弾戦をこの目で見られるのか…でもなんだか噂に聞くほどの迫力はないような気が。
久屋大通公園

会場ではオタクが三々五々集まって、雨の中、もうすっかり出来上がってる感じ。ジャンべを持ち込んで叩いているミグマのファンらしき連中も。
定刻11:50からmistressのオープニングに続き大阪の2人組我儘ラキア、愛知の3人組SolaSoundと、ラウド系のグループが登場する。当然小さなテントの中でパフォーマンスするアイドルさんなんているわけもなく、みんな雨の中ずぶ濡れだ。「リフト・サーフ・ダイブ禁止」の筈なのだけど、しょっぱなからピンチケ連中のリフト上がりっぱなし。幕間に主催者のアナウンスは入るけど、ボンズのお兄さん全然制止せずいささか拍子抜けである。

そうこうしているうちに12:30、雨の中いよいよMIGMA SHELTERが登場、1曲目、ミニマルなブリ―プ音のような音が最新曲「mo’ strain」のビートを刻み始める。6人のメンバーは前方に飛び出し、びしょびしょのステージの端から端まで使って転がり踊り、キメで力いっぱいジャンプするから、うねりはそのまま観客に伝播していく。曲は途切れることなくラーガ風のエキゾチックなイントロから「Svaha Eraser」に。トライバルにビートが転がるとフロアの揺れもさらに激しくなり、そのまま「Joint」になだれ込む。ヨネコが喚き散らしながらステージ後方の物販スペース付近から道路付近まで走り回り、曲が終盤のクライマックスを迎えると観客の歓喜も頂点に達する。雨中3曲15分間、出音のショボさも忘れていたよ。
そういえばさすがにリフトする奴なんか一人もいなかったな。
みぐま
ヨネコのベルハー甘楽時代の写真集を買った。

ミグマ物販が終わるとあわてて大須のX-HALLのThere There Theresに移動。思ったより時間がかかって、飛び込んだらちょうど客電が落ちて、低いノイズとピアノの不穏なイントロに続いて登場した4人が静かに歌い出す、おお最近レパートリーに加えられたばかりの「タナトスとマスカレード」や!ベルハーの曲でも最鬱曲と言えるこの曲がドラマチックに終わるとすかさずウニュウニュと気味の悪いベース音が這いずり回る彼女たちの最新曲「メタリクス」へ。そしてラスト断ち切るように暴力的に4つ打ちが鳴り響く「The Victim」、これもまた最近ゼアゼアのレパートリーとなったベルハー曲。どれも表現力を必要とされる渋い曲ばかりで、この選曲はカッコいい。ベルハー時代じゅり・ゆうゆの抜けた直後に見た4人ベルハーもそうだったけれど、人数が減ってパフォーマンスがすごくシャープでソリッドに突き刺さる感じ。ゼアゼアの初めてのオリジナルが意外なほどストレートな「RadicalHead」だったから、どちらかといえばハッピーな方向に行くのかと思っていたのだけれど、こんな陰影に富んだ表現もできるんじゃないの。そしてさらに「Karma」で盛り上げ、「ペリカン」から「RadicalHead」とゼアゼア曲で締めくくる。このあとの屋外に「Asthma」も「エッジ」もまかせたってことか、ちゃんとした音の出るライヴハウスの会場で最新のゼアゼアをきっちり見せてくるあたり、さすが。会場のステージが高めでパフォーマンスが良く見えたのも良かった。今回のゼアゼア、僕が見た少ない彼女たちのパフォーマンスの中では最強に良かった。
めいちゃ
めいちゃ!
めいちゃのクールさが際立っていたのと、あとはカイちゃんが色っぽくなっていてドキドキした。

今回のフェスは他にも見たいアクトが他にないわけではなかったのだけど、ゼアゼアとミグマを見て物販に行くとだいたい見られない。ゆるめるモ!あきらめてそのままX-HALLで西村ひよこちゃんのかける(歌う)BiSやハイスタで沸いて、宿にチェックインしてそろそろかな、と17時すぎに雨の止んだ久屋大通公園に戻ったら、押し気味進行でアキシブProjectでヲタクがぴょんぴょん推しジャンしているところだった。なおボンズさんの働きが悪かったせいか、nerveで馬鹿なピンチケがリフトであがって、BiSのライヴが強制終了になっていた模様。WACK容赦ねえ。

おかげで、かどうかわからないけど、久屋大通公園、無銭会場のThere There Theresはリフトもサーフもまったくないピースフルな盛り上がりだった。まず「c.a.n.d.y.」でぶち上げて最後は「asthma」「レイニー」で終わる予想通りのフェスセトリ。でもしっかりと「ペリカン」「IKENIE」で新しいゼアゼアをアピールしていて心強い。昼に続いて「ペリカン」をやったのはちょっと意外だったけど嬉しいし、「IKENIE」はラテンフレイバーの昭和歌謡メタルにケチャ(バリ島の方)をミックスした無茶な曲だけど振り付けが色っぽい。「The Victim」やこの曲のような色気ってベルハー時代にはあんまりなかったように思う。そして「Asthma」ではお約束の巨大なサークルが。僕は参加しないけど、野外ならではで楽しいね。この曲はやはりアピール力強い。そしてこの日は2回とも「エッジ」はやらなかった。新しいThere There Theresの現在形をしっかり見せる2ステージだった。

最後の会場はDt.BLDという、X-HALLよりさらに西に行ったところにある会場。夜とぼとぼと人気のない住宅街をこんなところにあるんかと思いながら歩いていたら、なんか大きなお寺みたいな門前の小さなビルに行き当たった。廃墟のようなスペースで大量のアイドルとヲタクたちがひしめき合って特典会を開いている地獄のような1階をすり抜けて奥の階段を上がった2階にステージがしつらえられていて、20時半という深い時間にイベントのジングルが流れ、MIGMA SHELTERの6人がステージに登場する。千手観音のようなフォーメーションからいきなり「Svaha Eraser」が始まり、以下「mo’ strain」「Deeper」「Joint」とノンストップで20分間、スクワットパーティかよっていうまともな空調機のない蒸し風呂のような会場で、まあとにかく死ぬほど暑かったのだけど、死ぬほど最高のレイヴだった。
彼女たちがやっているのが、ダンスミュージックというまず快楽原則に何より依拠した音楽なので毎回「最高だった」位しか言えなくて我ながらつまんねんなーと思うのだけど、今回は小さな会場でダイナミックなパフォーマンスを間近で見て、汗だくになって踊る6人のイッてる表情、特にアマリさんの凛としてまっすぐな視線、セイセイさんの狂気すら感じさせる嫣然とした微笑みに魅了された。
あとは何といってもフロアの空気、最前で地蔵になって半分口を開いて推しを凝視している奴もいれば、よだれを垂らしながらくねくねタコ踊りしてる奴もいる、もはやMIXでもない意味不明な掛け声をひたすら叫び続けているやつもいる、カメコもいれば、太鼓持ち込んで叩いてる奴もいるという混沌は、最初にベルハーの現場に足を踏み入れた時に見た秘境感を思い起こさせてくれてめちゃくちゃ楽しい。そしてそんなフロアの空気は、まぎれもなく彼女たちのトランシーな音楽と呪術的なパフォーマンスと不可分だというのがなにより素晴らしい。
ミグマ夜

そういうわけでゼアゼアとミグマ以外のグループはほとんど見られなかったのだけど、どちらも満足度の高いライヴだったのでわざわざ遠征したかいあったよ。

その他いろいろ補遺。

・久屋大通公園で雨の中ミグマの物販列に並びながら見た椎名ぴかりん、たった20分の持ち時間でも一度引っ込んで土下座ショーがあるのにちょっと笑った。JBのマントショーみたいなものなのかな。

・同じく久屋のミグマ物販でヨネコ列に並んでいたら、隣のコテジュン列に妙齢のおば様が。前に並んでいるコテ推しのヲタクがもしやと話しかけてみたら、やはりコテジュンのママだったと。愛知県凱旋ということで、この日はボード掲げられていました。

・【悲報】X-HALLに移動中、ポケットからiPhone出した時に、夜のために1枚残しておいたミグマの特典券がひらひらと地面に落下、あれっと拾う間もなく通りがかった車が轢いてそのまま持って行ってしまう。数メートル先に停車したタイヤにくっついてるのが見えるんだけど…。

・懲りずに買い足してコテジュンにさんに初めてご挨拶したけど、ちょっといろいろヤバかった。

・でもいまんとこアマリさん推しです。
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・野外ミグマ、ぜひちゃんとしたPAの大音量でやってほしい。The Field Of Heavenのような森の中なら最高。

今回の主催は名古屋の「ヴィジュアル系ロックアイドル」mistress。地元のイベンターさんがついていて冠つけているとはいえ、5会場50組のアクトを集めての大きなフェスを主催してしまうというのは凄いです。この日は裏でチームしゃちほこの「しゃちフェス」もやっていたわけで。願わくば、数々のピンチケどものやらかしにメゲず、来年以降も継続していただきたいところ。まあ…もうちょっと、この、タイムテーブルなんとかならないかな…なんて思ったりはするんですけど。
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【2017/06/26 00:17】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ヰタ・セクスアリス、NASCA CAR(ゲスト:ホカダナオミ)、マリファナボーイズ(6/10、難波BEARS)
ナスカカーとヰタ・セクスアリス、大阪の誇る老舗アンダーグラウンドレーベル「Gyuuune Casette」の須原氏がギターとベースを弾きまくる組み合わせ。もちろんベアーズです。
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本日禁煙、でも他のものならオッケーっぽいこの感じ(笑)。

トップバッターはナスカカー。ベース821さんギター須原さんドラムクノさんという強力なバンドと自身の打ち込みの強力ビートをバックに、まずはじゃがたら「タンゴ」を歌いまくるナカヤさん。そして2曲目からはバンドメンバー(おもにクノさん)泣かせの怒涛の新曲攻勢になる。ファーストに入ってた「電子ブルース」のリフ(MELONのパクリらしい)を使った短い曲、「やめちまえ」風のリフ一発のロックンロール、そしてKISHIDASHIN用に用意したトラックを大幅改作したという、前作の「どうにもとまらない」を思わせるグル―ヴィなロック、「Break on through!」とシャウトするナカヤさん最高にイカす。いやほんまナカヤさんヴォーカリストとして強力やと思う。前回の特別企画の電子音インストの「アローン」も面白かったけど、やっぱりナカヤさんが咆哮するナスカカーが好きだ。
でもナカヤさんの歌はここまでで、後半はこれも楽しみにしていた、ゲストヴォーカルにホカダナオミさん(Agnus Dei、ex.マドモアゼルショートヘア!)を迎えてのセット。
まずはナカヤさんのシンセのみをバックに、お馴染みのシンセのベースライン、Eurhythmicsの「Sweet Dreams」!ホカダさんの太い深い歌声はアニー・レノックスに負けていない。歌はいつの間にか日本語になっている。
さらにバンドが加わって性急なパンクっぽいビートで「夢見るシャンソン人形」、そしてド派手なギターリフで始まるハードロック曲を豪快に歌いまくる(あとで調べたらHeartの「Barracuda」って曲)。いやホカダさんハードなロックヴォーカルハマり過ぎ。最後はちょっとかわいい声も交えながら戸川純ちゃんのおなじみ「好き好き大好き」。ナスカカーfeaturingホカダナオミは、ライヴで調整しながら来春にはギューンからアルバム発売予定とのこと、お正月に須原さんのケイノイズでホカダさんが歌っておられたZELDAのカヴァーもぜひ入れて欲しいところ。

マリファナボーイズ、「ボーイズ」だけどギター&ヴォーカル、ギター、ベースの3人の男子とドラムスの女子の4人組。ヴォーカルはワッツーシゾンビの安里アンリ。ワッツーシは数回見たことがるけれど、フジのルーキーステージで途中でドラムをフロアに持ち出して大騒ぎしていたのが印象に残ってる。ジャンクなロックンロールのワッツーシとは違って、こちらは安里さんがフルアコかき鳴らしながらフォークロック色の強い恋の歌を歌う。真ん中でやった曲がハンマービートに13th Floor Elevatorsみたいなテロテロのギターというサイケな曲でちょっと毛並みが変わっていて面白かった。

トリはヰタ・セクスアリス。なんとなく「モダン・デカメロン」が始まった…と思ったらこれはリハで、本編は軽快なロックンロールにファズギターが彩りを添えるテーマソング的な「性的生活」ではじまりそのまま「遅れてきた男」で勢いをつける。
中盤の「天井桟敷の様に」では、歌詞に歌い込まれた寺山修司の作品のタイトルが書かれたフリップを、「Subturrenian Homesic Blues」のボブ・ディランよろしく黒い革ジャンにサングラスのヴォーカル原田さんが歌いながら次々とめくり捨てていくのがイカす。
そしてこの後、須原さんの太いベースがせわしなく走り回る「ヘイヘイ・ミスター!」って曲から畳みかけるように伊藤さんのファズギターがうなりをあげて「空の怪物アグイー」(いずれも曲名不詳)になだれ込んでいくクライマックスの流れが最高だった。しかし寺山修司に大江健三郎って、どんだけ文学好きやんねん。
ぶれひと

アンコールがかかって、「もっとやれー朝までやれー」なんて声に「脱ぐから許して」っつって上半身を脱ぎすてる原田さん、セクシーでした。

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【2017/06/11 00:26】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
難波ROCK画報・山本精一+須原敬三+砂十島NANI(6/9、難波BEARS)
6/9は「ロックの日」って、まあ冗談のような語呂合わせ以上の意味はないけれど、今回のライヴの煽りが「2時間に及ぶロックの中核実演LIVE」、これは見たい。
仕事が終わった時点で8時半過ぎてたし、アンコールくらい見られたら、とベアーズに向かった。

ベアーズに着いた時点でたぶん1時間以上廻ってて、「もうすぐ終わりですよ」とか言われながら入場したら、「DISCORD」のハードなリフが鳴り響いているところだった。おお、ロッキンや、と思ってるとエンディングからヌルッとそのまま最後の曲、はちみつぱい「コウモリが飛ぶ頃」に。これがなんと20分超える長尺。更にアンコールで羅針盤最初期の曲「カラス」ともう1曲、十分に楽しませてもらった。

山本さん、どうも喉の調子悪かったみたいで、「コウモリ」も「カラス」も須原さんにメインヴォーカルを任せて、もっぱらイフェクター少なめのシンプルなセッティングでうるさいギター弾きまくる。あとでご自身が解説していたところでは、今日は「ロック」がテーマなのであえてふだん禁じ手にしているブルーノートスケールを入れまくったとのこと。
NANIさんは自分の中ではサイケ奉行でのハードなプレイの印象が強い。山本さん須原さんとのトリオで見るのは3年前にこのベアーズで慶一さんのControversial Sparkと共演した時以来か。あの時は「Rhapsodia」の曲を中心にストレートにハードロッキンな演奏だったと思うのだけど、今回「コウモリ」「カラス」みたいなゆるっとしたジャム曲(山本さんいわく「同じ曲ですね」w)が、演奏が白熱するにつれてNANIさんが前のめり気味に煽るようなドラム叩くもんだから、どんどん加速してめっちゃハードな演奏になるのが面白かった。クリシェでロックしても一筋縄でいかないのはさすが山本精一だ。

アンコール終わってから、なぜか山本さん上機嫌でおしゃべりが止まらず、昔話したり解説したり告知したり(なぜか人形劇での登場が多いw)とずっとなにかしらしゃべってて、なかなか引っ込まないのがおかしかった。
アンコールの2曲目は何かのカヴァーだったっぽいのだけど、なんだったんだろう。
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【2017/06/10 20:05】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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