DAOKO 2017 “青色時代” TOUR(2/24、心斎橋BIGCAT)
DAOKOはあまり知らないけれど、オープニングゲストで大森靖子がアコギ弾き語りでやるというので見に行くことに。弾き語りの大森さん、去年夏の緑地のイベント以来かな。
青色時代


まずは大森靖子。開演時間は遅れるのが普通みたいなところばっかり行っているから、7時ちょうどにBGMで流れていた椎名林檎になぜか欅坂46の「サイレントマジョリティ」がかぶさって、なんだろうとステージを見たらアコースティックギターかけた大森さんがすでに登場して、iPhoneをマイクにかざしていたので慌てた。
まずは「PINK」。最後はほぼ絶叫で言葉をぶつけまくる曲で、対バンライヴの先攻アクトとして初見の客にガツンとかます一発目としてはベストの選曲。そして「TOKYO BLACK HOLE」へとつながっていく。大森さんこの日は明らかに調子悪くて高音がかなりつらそう。それでも歌い方や声の出し方でなんとかしてしまうあたりはさすがに場数踏んでいるだけある。
前半は「over the party」や「エンドレスダンス」といった、前回の「TOKYO BLACK HOLOE」ツアーで聞けなかったアルバム「絶対少女」の曲を披露。「絶対少女」の恒例のシンガロングタイムはこの日は女子→オッサン→ハゲの順。
この日のスペシャル、とってもキュートなタンポポの「I&YOU&I&YOU&I」のカヴァーから、「この歌の素晴らしいところは、IとYOUがいるだけじゃなくてIとYOUがいるからIがいて、さらにYOUがいてって繋がっていくところ。そんな風にみんなとつながっていきたいからリプでもDMでもしてくださいね」なんていうMCをはさみ、最近のテーマ曲ともいうべき「オリオン座」へ。この曲アコギ弾き語りで聞くのは初めてだけど、いつものように大切に丁寧に歌われていてすごく良かった。この日のライヴのハイライトだったと思う。
ザクザクとした切れ味のいいギターストロークがいつもカッコいい「SHINPIN」から、マイクを外れて生声を響かせる「呪いは水色」へ、そして最後はさらりと「キラキラ」で締め。この曲もひさしぶりに聞いた。弾き語りで「夏果て」とか「歌謡曲」とかまた聞きたいけれど、それはまた単独で。
またiPhone片手に、「サイレントマジョリティ」口ずさみながら退場する大森さんがとてもお茶目。

DAOKOはインディーズの時分に1枚アルバムを買ったはずなのだけど、どうもあまり気に入らなくて1回しか聞かずにしまい込んでしまったので、ほぼゼロの状態だ。
セッティングの間ステージ前にかかった紗幕にDAOKOのロゴが投影されていて、あ、これはVMOがやっていた奴!と思ったら、最初の曲でレンガが積み上げられる映像が投影されて、おお、ピンクフロイドみたいやなんて盛り上がったり。最初の方はずっとリリックが流れ続けていて、歌われている内容がダイレクトに伝わるのは初見のものにとってはわかりやすい。
3曲目だったか、最初「ダサい僕がうた歌っても可愛いい君は振り向かない」って言ってたのが、最後はノイジーなまでの激しさを増すトラックをバックに「ダサい僕だってうた歌うよ可愛い君が振り向かなくても」って絶唱される曲あたりからぐっと引き込まれた。次のダルなトラックに合わせて「今欲しいもの、マルキューから出てきたギャルに舌打ちされたってメゲないメンタリティー」なんてハスキーにラップされる曲もよかったし。DAOKOさん、「声量がある上手い歌」ではないけれど、可愛らしい声を振り絞ってかすれる感じが切なくてたまらなくいい。
ストリングスやブラスがフィーチャーされた賑々しい曲になり、バックダンサーが登場して、序盤のモノトーンの内省的な調子から一転してカラフルな色がついた世界に切り替わった印象、ノンストップで「ワサップ大阪!」なんて煽りからお馴染みのシンセイントロが入ってtofubeats「水星」カヴァーになだれ込む流れ、めちゃかっこええやん。映像もひたすらリリック中心だった序盤からイメージ映像を加えたものに変わっている。
終盤には新名林檎の「歌舞伎町の女王」のカヴァーも。ずっと歌の舞台は渋谷っぽかったし、まさにこの前の曲が渋谷の街の映像をつけた渋谷の歌だったから、この選曲はちょっと意外だった。開演待ちのBGMにずっと最近の椎名林檎の曲が流れていたから、それなりのリスペクトがあるのだろう。このあたり最初のCDからジャケ写で椎名林檎にオマージュをささげていた大森さんとの接点なのか。

アンコールでは期待通り大森さんが呼び込まれて、二人で大森さんのニューアルバム「kitixxxgaia」に収められる「地球最後のふたり」。アーバンなソウルナンバーでとてもクール。大森さんはツインテールにDAOKO物販で買ってきたというパーカーで可愛くキメてる。DAOKOさんはステージ上で誰かと共演するのははじめてということで、「初体験もらっちゃった♡」なんていう大森さんのいじりにとても楽しそう。ピンクがテーマカラーで新宿ホームの大森靖子と青がテーマカラーで渋谷がホームのDAOKOというコントラストが面白い。
DAOKOさん、その後のポップな曲のズッキュンみたいな振り付けもキュートだった。ラストはふたたび映像に合わせたパフォーマンスで締めくくられたのだけど、個人的には最後は幕を上げてほしかったところ。大森さんとの絡みが風通しよくて気持ち良かったし、アンコールくらいは紗幕を取り払って前に出てきてもよかったんじゃないかな。

DAOKO、もう一度ちゃんと聞いてみようか。
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【2017/02/25 01:03】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
CO-OP vol.3(2/19、難波BEARS)
まずはこの日のイベントの主催であるann ihsa、黒いストラトでリズム刻みながらふにゃっと柔らかい歌声を聞かせる安田莉沙さんという女性を中心にした3人組。他の2人はトランペットの女性と、ギターの男性(これまた黒ストラト)というちょっと珍しい編成で、前半トランペットの存在感が大きい。特に2曲目はリヴァーヴガンガンかけた激しいギターがトランペットと絡むサイケな展開がかっこいい。後半はゲストでコーラスの女性がもうひとり入って、トランペットの女性はパーカッションやキーボードに回ってまた違う色を付ける。最後の曲はキーボードの音色にカセットの犬の鳴き声がかぶさり柔らかい優しい歌を盛り上げる。わんわんわん。

7FO、機材が並んだテーブルのうしろにギターをかえたて男性が座っている。広げられたイフェクターやサンプラーでつくられた深い音像の中で、ギターのソロがゆらめいていたかと思うと後半はそれ自体音響となって溶け込んでいく。20分間の極楽。

ゑでぃまぁこんのライヴを見るのは、たぶん3年ぶりとかになるんだな。
全曲初めて聞く曲ばかりになっていてびっくりした。3年もたてば当たり前かと思うけど、あとでゑでぃさんにお聞きすると、せっかくだからと今年出来た新曲も何曲か演奏したとのこと。
新しく聞く曲、どれも時に陰りを帯びたメロディがすごくいい。適度な湿り気と乾き具合をいい塩梅に併せ持ったゑでぃさんの歌声に、サビになると、まどかさんのコーラスがハモりをつけ、モツさんのペダルスティールがそっとバックアップする感じがいつもながらたまらない。ゑでぃまぁこんのサウンドの要はやはりゑでぃさんのアコースティックギターの音色と、まぁこんさんのベースラインなんだけど、他のパートが有機的に絡み合ってアンサンブルを形作っていて、こんなに大所帯なのにバンドとして理想的だといつ見ても思う。
今回も中盤の曲の間奏の、まぁこんさんのベースラインが不穏に蠢く上でモツさんが搔き立てる金属音めいた音と水谷さんのフリーキーなサックスが絡むところとか、アンコールの曲のサビのバックで次第に高鳴るモツさんのペダルスティールのフィードバックノイズとか、おっと思わせるところが多々あった。3曲目くらいだったか、イントロで水谷さんのソプラノサックスの単音がえんえんと続く曲があって、歌が始まったところで水谷さんがゑでぃさんの譜面を落としてしまって、最初からもう一度吹きなおしになるという悲劇もあったな(笑)。

終演後に昨年の彼女たちの最新CDRをなんとか最後の一枚でゲットできたのだけど、1000円のCDRなのに歌詞カードが美麗ですごく凝っている。これだけ盤に愛情のこもった丁寧な作り方していたら、なかなかたいへんなんだろうとは思うけれど、前回のアルバムからずいぶん時間も経って、演奏される曲も一変しているし、ぜひともバンドで録音されたフルアルバムをそろそろ出してほしい。
ゑでぃまぁこん

京都が誇るウッドベースと歌+αのミニマムコンボ、ふちがみとふなと。祝春一番やレインボーヒルといったフェスではいつも見ていたのだけれど、ライヴハウスで見るのは本当に久しぶりだった。たぶん前にベアーズでやった 以来じゃないかな。
新曲も交えつつ、基本いつものようにいつもの曲をマイペースにやっている。ひさしぶりに間近に見ることで、そのマイペースに見えるふたりの演奏の呼吸合い方のレベルの高さを実感した。可笑しかったのは新曲「犬も食わない」で、渕上さんがにコーラス入れてほしい箇所を指定するのだけど、船戸さん頑として歌わないw。
大きな舞台でも一向に大丈夫だけど、小さなところの親密な感じがすごく似合うグループだと思った。
アンコールは出演者総出でただただひたすらみみーみみーと唱える耳国国家斉唱。、楽しいイベントでした。
1. 愛さずにいられない  2. プレゼントを探して 3. おばはんは見ている  4. だんだん日が長くなってきた  3. 僕に宛てて  4. 家路  5. だってチューだもん  6. 犬も食わない  7. キゾタ・ホテル  8. オオサカのうた  9. 6月のうた E.耳国国家


僕は音のことはよくわからないのだけど、ベアーズの音響はノイズでもアコースティックの弾き語りでも耳になじんで大好きだ。背が高いくせに前の方で見たがるからいつも邪魔にならないように必然的にスピーカーの真ん前で見ることになってしまうんだけど、どんなに大きな音でも耳障りに感じたことがない。そんなベアーズのPAの保海さんがベアーズを離れるということで、ゑでぃさんがモツさんにエッグプラントの頃の話を振る。保海さん「リップクリームとかにぶつけられて…良い思い出ですよ」。
全然関係ないけどOUTO~RFDのギタリストと花電車~ボアダムスのドラマーがいて怖のベーシストが歌ってるってどんなハードコアなバンドやと思うよな、ゑでぃまぁこん。

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【2017/02/20 00:59】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
BEARS30周年記念特別企画 山本精一展 2日目(2/16、難波BEARS)
山精展

「山本精一展」2日目です。
展示は初日にある程度見たし、ライヴの時間に合わせて8時前にベアーズに入りました。どうせライヴの開始は押すやろうし。

山精展2-1
多少は展示作品の追加もあるだろうとは予想していたけれど、膨大な量のポストカード大のドローイングが大量投入されていて笑った。かなり書き込んだものから、マジックで一筆書きしたようなもの、文字がびっしり書き連ねてあるもの、古典だか漢籍だかの書き写し、ROVOやMOSTのTシャツやフライヤーの原画になったと思しきものなどいろいろで、人が詰まってくるとフロアは足の踏み場もない感じ。

山精展2-2
開演時間の8時を過ぎ、ステージ前にも並べられたカードをぼんやり眺めながら待っているうちに、20分ほど回ったところでステージに山本さん登場。「ギター忘れてきた」と取りに戻ってきて、ライヴが始まる。この日は山本精一&須原敬三(ソングデュオ「雑木林」)ということなのだけど、まずは山本さんのソロでの弾き語り。初めて聞くフォークカヴァー曲から始まり、「誰もいない海」「Ramblin' Boy」といったカヴァーにオリジナルを取り混ぜてソロで6曲ほど、弾き語りの山本さんを見るのはひさしぶりで「もぬけのから」「ふたつ木のうた」といった名曲と山本さんならではのフラがある平熱の歌声にはやっぱり心が震える。
7曲目から須原さんが登場し、いつものように寄り添うようにベースを加える。須原さん加えての最初の曲が羅針盤の「ますら」だったのがこの日の個人的なハイライトの一つ。「無垢なものすべてが綺麗で光るわけではないと知った時始まることもあるから」という歌詞フレーズから曲調が変わり「今日からどこへでも」と先に歩き出す感じが大好きだ。
これ以降はすべてカヴァー曲。「教訓Ⅰ」は4番の歌詞を酷く替えていて笑ってしまったのだけど、お客の反応は薄く、みんな知らないのかなあ。
何曲か初めて聞くカヴァーがあったのだけど、その中では大瀧詠一の「乱れ髪」が歌いこなされていてすごく良かった。自分は世代的には「A LONG VACATION」がリアルタイムなのだけど、やっぱりファーストアルバムの大滝さんが一番好きだ。
ジャンクなブルーズの「失業手当」、ロケンロールな「26番目の秋」と、ソリッドな須原さんのベースが活躍するナンバーが続き、本編最後は山本さんソロで「アカシアの雨のやむとき」、そして再度須原さん加えて「オーブル街」でしっとりと締める。

アンコールは石川啄木の詞に不破大輔が曲をつけた「ひこーき」。多分初めて(もしかしたフジのトリオ・ザ・フォークジャンボリーで歌っていたのかも)この曲を聴いたのだけど、とてもいい。そして「10年ぶりくらいに歌います」と前置きして歌われたのが友部正人の「どうして旅に出なかったんだ」。個人的にはこれがもう一つのハイライト。2002年だか2003年たかに、ベアーズの山本さんのステージで初めてこの曲を聴いて、友部さんを聞くようになった。旅に行きたい行きたいといいながらなんやかんや言い訳を付けて絶対に出かけることのない「オマエ」への手厳しい批判はいつも胸に突き刺さる。10年前ってことはなく本当は4年前に一度ベアーズで歌ってはるけどねw。

ダブルアンコール、最後の最後にまた山本さんひとりで、最初に歌ったカヴァー曲をもう一度、今度は歌について解説した上で歌う。小椋佳「海辺の恋」、永島慎二の漫画「若者たち」を原作としたテレビドラマ「黄色い涙」の主題歌だったとのこと。調べたら脚本は市川森一。山本さんにはいつまでもいろんな音楽を教わることになるなあ。

山本精一展はあと1日、最終日のライヴはPARAの西滝太(key)・アシッドマザーのNANI(ds)とのサイケセッションとのことでこれもこれですごそうなのだけど、さすがに3日休めないので、私はここまで。チラシには「前期」って書いてあったので、きっと近いうちにまたあるはず(笑)

山本精一展買い物
結局直筆カード、1枚買った。金500円也。
他に多分昨年末から販売されているCDR、今日歌ってた「海辺の恋」や「ヒコーキ」など4曲入りのものを購入。オマケで「LIGHTS」のアナログLP用の帯がもらえた。
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【2017/02/17 01:21】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
BEARS30周年記念特別企画 山本精一展 1日目(2/15、難波BEARS)
山本精一展1

ベアーズで3日間にわたって行われた山本精一展の初日と2日目に行ってきた。

6時開場で8時からライヴということで、初日は軽く展示見られるようにちょっとだけ早めにと7時ころにベアーズに入ったら、お客さんまだ誰もいなくてステージ上で津山さんがiPadいじってはるという状態で、ちょいとビビった。ステージにドーンとすえられたハープが目を惹く。
移動喫茶キンメさんのお茶をいただきながらじっくり展示を眺めます。

山本精一展2

山本精一展3

絵画・写真3000円~5000円より、小物1000円より。見ているといろいろほしくなるけれどここはぐっと我慢。
中に達筆な筆書き墨絵の年賀状があったので、ひょいと裏側の宛先見たら「江戸城趾 天皇」とあって、茶吹いた。
山本精一展4


8時を20分ほど回ったところでおふたりがステージに現れ、山本精一×津山篤(ザ・ビジネス・フレンドシップ)のライヴが始まる。「仕事の上でのお付き合い」ってユニット名いいなw。今日はまずはアコースティックギターでのデュオ。山本さんが惹くコードに合わせて津山さんがリードフレーズを弾いていたと思ったらいつのまにか津山さんのベースラインに合わせて山本さんが細かいフレーズを入れている。静かにフレーズの紡ぎあいをしていたかと思うといつの間にか山本さんのガシガシとパーカッシヴなカッティングに津山さんが固い音でリードフレーズを弾きまくっていたりする。展開の予想の付かない音の流れを息をつめて凝視しているうちにあっというまに30分。「じゃ」とか言って山本さん津山さんを連れて退場。呆気に取られて静まりかえったままの観客。気を利かせてくれたPAさんを通しての「聞きたいのなら意思表示してくれ」との山本さんのお言葉にようやくアンコールの拍手が起こり、おふたりがステージに再登場。「お客もちゃんと成長してくれんと困る…俺らばかり天才になっても」などとお小言を頂戴しながら、「アンコール」のセット、まずは津山さんがハープをかき鳴らして山本さんのアコースティックギターと絡む。静かに立ち上がった演奏がやはりリズミックに踊り出すのが面白い。そしてもう一度アコギデュオに戻って、リズムを強調したロックっぽい演奏から、変拍子のユニゾンをキメてふたたび二人の演奏がフリーに絡み合う展開。ハープ&アコギ・アコギデュオそれぞれ15分・25分というところかな。

山本さん津山さんのデュオもこれだけ回数を重ねているから音源もたくさんあるでしょうし、そろそろデュオアルバムの第2弾第3弾のリリースを希望したいところ。
(そのためにはまずあの山積みになっていた第1弾が捌けないとダメかなw)

戦利品
毛曲小皿(@1600円)家族分3枚購入。犬(?)に乗ってる人、山上たつひこのキャラっぽい。
1点ものの絵にはさすがに手が出ないなあ。
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【2017/02/16 17:14】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
戸川祐華”good-bye girls”発売記念ライブ(2/11、難波BEARS)
ギューンカセットからリリースされる戸川祐華のアルバム「good-bye girl」のレコ発イベント。戸川祐華さんについてはまったく知らなかったのだけど、共演のいかんせん花おこしとミラーボールズも以前から一度見てみたいと思っていたので、出かけることにした。
戸川祐華

一番手、いかんせん花おこし。他力本願寺やガンジー石原&モスキートなどのギターでサイドマンとしても活躍する長濱礼香のメインバンドで、フルアコのギターかき鳴らして歌うあやかさんと、コーラスも担当するドラムの女性と、ギター・ベースの2人の男性の4人組。下降気味でファズのかかったギターソロがサラッと挟まれるアシッドな感じの最初の曲から、今度はまっすぐに伸びていくクリアなトーンのギターソロが気持ちいい2曲目へと、かっちりとして繊細なバンドサウンドのフォークロックで引き込まれる。なによりかなめになるあやかさんの歌はふんわりとふくやかでハリのある歌声で美しく、MCの時の(そしてふだんベアーズの受付で対応してくださる時の)大阪弁のお姉ちゃん感との落差が面白い。
その後も4つ打ちっぽい曲、ワルツの曲からハードなロック曲と曲調もバラエティに富んでいて飽かせない。最後はエモーショナルなギターソロを何度かはさみながらあやかさんが静かに歌い上げていく長尺のドラマチックな曲。

続いてはアコースティックギターの男女デュオ、ミラーボールズ(from名古屋)。アコギをかき鳴らしながら歌う女性の、ちょっとひしゃげたようでありながらまっすぐ力強い一聴したら忘れられない声と、蝶ネクタイに白いシャツというボーイさんのような衣装で激しく飛び跳ねながら単音のリードフレーズ弾きまくる男性の出で立ちがいきなりインパクト大。歌の世界も奏でられるサウンドもブルーズとしか言いようがないのだけど、独特な歌声とピックアップを通したアコギの音色が妙にからっと乾いていて、心地良さすら感じる。
「明るい曲をどんどんどんとやってそのあとずんと暗い曲をやる」って言って歌われた曲が「あの子は頭がもげたのー」ってちっとも明るくなくてちょっと笑っちゃったのだけど、アップテンポな曲を何曲か演奏した後の曲は、たしかにかなりどろりとした下降気味のサイケな曲だった。最後はなんだかとっても切ない曲。パンツの歌なのに。

ここまでの2組ですでにたいがい強力だったのだけど、最後に登場したこの日のメインの戸川祐華 Band setが強烈すぎた。
まずはリッケンバッカーをひとりかき鳴らして1曲、そしてエミー・クノコビッチのドラムをバックに歌われる2曲目までは、まだまだ、ちょっと舌っ足らずな歌声がCharaっぽいななんて余裕をかましていたのだけれど、3曲目須原敬三のベースとタジマアヤのキーボードが加わったバンド演奏になって、張り上げた第一声で完全iにぶっとばされた。多少音程が外れても気にせずに完全に歌を自分のものにしてしまう絶妙なピッチ感の、力強い童女のような歌声。渚にての竹田雅子さんやBELLRING少女ハートの朝倉みずほさんの歌を最初に聞いたときと同じような衝撃。
がっちりとグルーヴをキープする須原さんクノさんのリズム隊と、ポップなピアノ伴奏からサイケ感のあるオルガンプレイまで華やかに彩りをつけるアヤさんのキーボードという、もはやベアーズのハウスバンドといってもいいんじゃないかという強力な面子のど真ん中で、リッケン抱えて一歩も引かず歌声でその場を支配する小さな姿が強烈に印象的だ。中盤に披露された、ギターストロークのワルツのリズムにアヤさんのキーボードのアコーディオンの音色がかぶさって始まる哀感あふれる曲、リフレインで彼女が「誰も知らない…知らない」と声張り上げるところでは、思わず泣きそうになった。
アンコール、アコギをもって登場した彼女が、フロアに降りてきて、観客の間でギターをかき鳴らし、マイクを通さずに声を張り上げる。
「どうにもならなくても歌になる場所で歌いたい、歌わせて」
深く打たれた。


終演後、さっそくCD購入。握手してもらったり、サインしてもらったり、すっかりドルヲタモードのキモいがっつきを見せてしまった。
CDはライヴより幾分マイルドな印象で、その分、楽曲のポップな良さが前面に出ている。
一番のお気に入りはオープニングの「ほーむすぃーとほーむ」。ライヴでは確か本編ラストに歌われていた。
その後YouTubeでいくつか彼女の動画を探してみたのだけど、どれもライヴの衝撃に迫るものではなかった。
今回のアルバムのバンドセットでの活動で彼女自身も大きくステップアップしたのではないだろうか。
ぜひともバンドでのMVの公開を強く希望する。
戸川祐華「good-bye girl」(GYUUNE CASETTE)

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【2017/02/12 00:19】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
DEMON TAPES presents 『我我我 vol.1』(2/5、心斎橋FANJ)
ひさびさのドルイベ。Vampilliaの別働隊VMOも出るので「アイドルイベント」と呼んでいいのかどうかわからないけど、大阪を本拠とする6人組の新進アイドルグループ代代代主催のCD初リリース記念イベントです。代代代に東京の謎グループ・・・・・・・・・、そしてVMOという豪華メンツでなんとお代は2ドリンクのみの無銭イベントということで、お昼前から出かけてきました。アメリカ村のFANJtwiceは何回か行ったことありますが東心斎橋のFANJは初めてです。
我我我

「時は2099年世紀末、希望も絶望も感じられなくなった世界に光と闇を支配する男たちがいた…サイレンサー…ダークスローン…ヴェノム…メイヘム…エンペラー…ウルベン…そして、ゴルゴロス。彼らの名はVMO」高らかに英語と日本語のアナウンスがあって、アルバムのオープニング曲がメランコリックに始まり、おもむろにインダストリアルなビートが押し寄せメイヘムさんとダークスローンさんが咆哮し始めると、ステージ前に垂らされた薄い布に映写されている映像も激しく動き始めます。この映像がCG風のものからライトショー風のものまでえらく凝っていて、激しくヤバい。中盤で布が取り払われ、ダークスローンさんが飛び込んできて以降は、激しく明滅するストロボライトの中でのフロント二人の肉弾戦となり、馴染み深い光景が繰り広げらます。そう、VMOはすっかりおなじみのつもりだったのだけど、実は1年以上見ておらず、その間に彼らの光と音のアトラクションははるかな進化を遂げていたのでした。あー楽しかった。
VMO

エスエレを見に遠征した11月のTRASH-UP!のイベントの時以来二度目の・・・・・・・・・。グループ名、今日はメンバーはドッツドッツドッツって読んでいた。前はてんてんって言ってたし、オフィシャルのtwitterアカウントはドッツトーキョーだし、あえて確定せずぼんやりとさせているようです。メンバーは9人だったと思ったのだけど来阪メンバーは6人、ただしラストのノイズの曲以外でステージに出てるのは5人と何かと謎が多いです。
dots
前回見た時はまだ活動時初めて日が浅く、2曲しかやらなくてうち1曲がノイズだったので、コンセプト先行のネガティヴな印象が強かったのですが、こうやって持ち歌が増えてくると印象も違います。どの曲もシューゲイザーやオルタナギターロックサウンドとアイドルポップとの相性が思っていた以上によく、粒ぞろいです。ステージ上の真っ白い衣装で踊るパフォーマンスも工夫されていて、新曲「文学少女」でステージ上で本のページをめくる振り付けを見て、シューゲアイドルポップの先駆けとなったベルハーの「Orange Slumbers」の、メンバーがステージ上で手帖を順番に朗読するという初期形の振り付けを思い出しました。・・・・・・・・・の「サイダー」にもセリフのパートがあって、シューゲと女の子の語りは相性がいいですね。ただ、こんなこと考えたり、何の本読んでるのかじろじろ観察していたせいで「文学少女」がどんな曲だったかさっぱり思いだせないのですが。(本は村上春樹の「ノルウェイの森」でした)
dots2
ステージ上にたくさんの風船が並べられ、今回もラストは大音量のノイズをバックに6人が謎のパフォーマンスを行う「のいずくみきょく」。他のレパートリーがちゃんとあると、これはこれで次は何をやるか楽しみになります。
「五感チェキ」なるアイデアも、名前もない顔ももわかりにくいそれぞれのメンバーに対する意識をファンに集中させる仕掛けとして機能しているし、なによりパフォーマンスの中で個別のキャラクターは意外に滲み出してくるので、当初の「これじゃアイドルとして成立していないんじゃないか」という印象は撤回で、むしろトリッキーながらアイドルポップの一つの在り方としてもアリかと思いました。
1.サイダー 2ねえ 3.文学少女 4.サテライト 5.のいずくみきょく

代代代は、去年の11月の「IDOL ROCKS」がお披露目でまだ3か月という、6人組のグループです。細胞彼女をプロデュースしていた小倉ヲージが全面的に楽曲を手掛け、ハードコアやブレイクビーツ・エレクトロニカを取り入れた情報量の多い楽曲には細胞彼女に共通する部分が多いです。ただ、そういったアイデアや情報を1曲にキメラのように詰め込んで圧縮して早送りしたような細胞彼女と違い、アイデア一つずつをじっくり1曲にしあげた感じで、より楽曲ごとのバラエティがあり、ポップ度が高くなっています。
チャイニーズテイストのメロディラインは細胞彼女のときもあったけれどまるまる1曲それで通した4などはちょっと一風堂の「すみれSeptemberラブ」みたい。
前回僕が見たお披露目の時はまだまだ恐る恐るという感じだったパフォーマンスもすっかり堂々としていて、3か月も経つとアイドルグループって成長するもんなんだと思わされます。無銭とはいえそれなりのお客さんが入っていて、物販も長蛇の列だったし、勢いを感じます。ヲタにとってもこれくらいの時期が一番楽しい時分なんだろうなあなんて、他人事のように思いました。
1.エスイー  2.ケーニッヒケニッヒー  3.TENPENCHii!!  4.GIRLS TALK IN CHINA  5.そッ友、ズっ閉じ(新曲)  6.ハイパーメディアラブ  7.スティーヴンモノリス

cd
・・・・・・・・・の初CDRと代代代の初CD購入。

個人的は、細胞彼女のあの過剰な情報量とスピード感のある楽曲をソロでぶっとばしていく感じはいまだにちょっと惜しいところです。とはいえ、細胞彼女だったうてなさんも新しい活動が始まったみたいだし、時代は変わっていくんだな、と思います。
どうも傍観者のように見てしまうのは、演者側というより自分の側の問題で、いまだにベルハーの最後のショックが尾を引いているようです。

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【2017/02/06 22:52】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
RUINS(吉田達也+増田隆一)~期間限定復活LIVE!!!~(2/2、京都METRO)
RUINS

山本精一+津山篤(津山本)
津山本というクレジットにはなっているが、まあいつもの山本精一・津山篤デュオ。ただこのデュオをオールスタンディングで見るのは珍しい。山本さんはいつものヘッドの欠けた黒ストラト、津山さんは今日は黒いレスポール。
山本「元気に行きましょ。」「お酒も入って…×××も入って…」「ルインズのファンの人どれぐらいいる?(反応薄)…帰ったらええねん」若干テンションヤバめ。
おもむろにコンビニ袋から取り出した恵方巻をほおばり出す津山にスポット当てるように指示を出して「すいません、伝統の小芝居です」
いつものようにトラッド風の絡みから始まり、片方がベースに回りながらもう片方がナチュラルなディストーションで弾きまくる気持ちのいい展開、ビートのない深いディレイの底で茫漠としたパートを挟んで、津山さんのレスポールの選択に合わせてか、スタンディングの会場に反応してか、中盤以降はふたりともヘヴィな音色でハードでジャンクなロックギターの応酬に。ときおり津山さんが歌を入れたり、山本さんがワイルドに「ヘイ!」って声上げたり。ここまでノンストップで20~30分くらい。そして仕切り直しで優しくメランコリックな演奏がひとしきり続いたのち津山さんの低音が激しくうねり出してそれに合わせて山本さんの高音部でジャリジャリっとしたギターも暴れ出すという展開で10分。低音と高音の担当は逆だったかも。気持ちよすぎて立ったままうつらうつら居眠りして崩れ落ちてしまうこと数度。ご迷惑おかけしてすいません。

RUINS(吉田達也+増田隆一)
RUINSはまさに今回のリユニオンに参加された増田さんが在籍していたのおられた90年代に2回くらい見たっきりで音源もあまり聞いていないのであまり詳しくない。ただライヴの強烈さは一度見ればわかる。その後怖とかLightening Boltとか出てきたけど、ベースとギターのデュオなんて当時見たことなかったから、かなりビビった。。
複雑骨折したビートを時にユニゾンし、時に離れながら、一点でびしっとキメて闇雲に爆走していく、プログレにしてハードコアなアンサンブルはやはりすさまじい。
前半は最近再発されたという「Burning Stone」(1992)から数曲演奏したり、「The Rolling Stone」誌のプログレアルバム50選に(49位で)選ばれたという「Hyderomastgroningem」(1995)の曲など。後半、特に終盤に演奏された複雑に展開でドラマチックに盛り上がりを見せる長尺の曲がカッコよかった。

ルインズ波止場
ステージ真ん中にセットしたドラムセットの上手側に吉田さん、下手側に津山さんが向かい合って座って叩きまくる、それぞれの後ろにベースの増田さん・ギターの山本さんが囲むような配置。こんなセッティング初めて見たぞ!
オープニングは想い出波止場チーム「Sex Machine」・ルインズチーム「太陽と戦慄」同時演奏から。うわーほんまにやりおるわ、と思ってたらそのまま即興で変拍子のリフにあわせてワンワン言う「wawawan」に、さらに想い出の「太っ腹」とルインズの曲の同時演奏へ、あほらしすぎるw。
山本さんの合図一発賑々しく流れ出したのはMの「Pop Muzik」。想い出波止場でも使ってはったし、山本さんこの曲好きなんだなー。能天気なビートに合わせて(合わせずに)滅茶苦茶な演奏をしていると思ったら、虫の声のSEからなにやら曲が始まる。吉田さんのドラムと増田さんのベースのミニマルでなビートの上に山本さんと津山さんがギターでソロを入れる。5分くらいたってあのお馴染みのフレーズがギターで奏でられ、初めてクラフトワークの「Trans-Europe Express」のカヴァーであることに気づく。この強力にヘヴィなグルーヴ感凄まじい、これがついさっきMに合わせてバカ騒ぎしていた人たちとは思えない。たぶん10分くらいやっていたかな、間違いなくこの日の前半のハイライトだったと思う。

この後がさらに面白かったんだけど、あんまりちゃんと覚えていないのでメモで勘弁してください。
・山本ドラム、スティックのカウントからインプロ
・山本ドラム、合図でインプロ(「馬鹿にすんな!」「Can’t Get Enough!」「船上のメリークリスマス!」)
・山本ドラムでかっこいい合同演奏(ルインズ曲?)~Pop Muzik
・同時演奏、山本・津山のフォークソングと吉田・増田ハードコア(ルインズ曲?)~wawawan
・7月8月9月(メインヴォーカル津山)
・アンコール、ワーワー言いながら入れ代わり立ち代わりドラムを叩く。
いやあ、凄かった。技量のある人のマジもんのスカムは恐ろしい。
次に何が出るか、茫然と見守りながら、脱力したり唸ったり興奮したり、だからこの人たちのライヴ好きなんだなあ。

この日のライヴは撮影・録音禁止だったので、きっと94年のルインズ波止場のライヴみたいにリリースされると思います。
ぜひそちらをお楽しみに。

テーマ:ライヴレポ・感想 - ジャンル:音楽

【2017/02/03 21:33】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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