でんぱ組.inc WWD大冒険TOUR 2015~この世界はまだ知らないことばかり~ (3/21、大阪オリックス劇場)
でんぱ組.incのコンサートに出かけてきました。
サードアルバム「WWDD」の全国ツアー大阪公演、会場はオリックスホール、昔の厚生年金大ホールですね。ここが今回のツアー中最大のホールだったようです。
イベントでは何回か見たことがあったものの、彼女たちの単独のライヴを見るのは今回が初めてになります。

会場に入ると、「WWDD」のアルバムジャケットの原色のジャングルのような装飾が施されています。舞台脇にはジャケットにも出ている6人のメンバーを模した6体のモンスターの看板が。
10分くらい押して客電がおち、メンバーが登場し、コンサートがはじまります。

衣装は見慣れたセーラーではなく6人それぞれのテーマカラーとキャラクターを生かしたオリジナルな衣装で、初めてのホールツアーにかける意気込みが感じられます。

まずは最新シングルにしてアルバムの冒頭を飾る「でんぱーりーナイト」、そして続けて名刺代わりの「W.W.D.」と、ツカミはばっちりの選曲でスタートして、以下「WWDD」の曲をほぼアルバムの曲順に追いながら、過去の曲を織り込んでいくようなセットになっています。
たとえば「Future Diver」から「FD2」という流れには「サクセスストーリーを夢見て頑張るでんぱ組」から「独自のエンタテイメントを提供するポップグループとしてのでんぱ組」へという明確な意思を読み取れるように思いました。
舞台の中央には大きなモニターが置かれ、曲に合わせて映像が流されます。PVとは違うツアー用のオリジナルになっているのも細かいですが手がかかっています。

ねむ推しの自分としては、中盤の日替わりソロコーナーでねむきゅんの「あのね…実はわたし、夢眠ねむなんだ…?」が聞けたのが。大変うれしかったです。この曲から「Dear☆Stageへようこそ?」「まもなく、でんぱ組.incが離陸致します」という清竜人曲の流れにユメミ心地になります。
大阪の高校に通っていたねむきゅんの仕切りによるご当地クイズのコーナーは、さすがに朝からの長丁場にくたびれてしまってウトウトしてしまったけれど、メロウに揺れる「イロドリセカイ」や松隈ケンタ作曲のエモーショナルなロックナンバー「ブランニューワールド」といった彼女たちにとっては新機軸の曲を経て「キラキラチューン」から有無をいわせず「バリ3共和国」「ちゅるりちゅるりら」というヒット曲になだれ込む終盤の展開には目が覚めます。「でんでんぱっしょん」でクライマックスを迎えた後、「檸檬色」でしっとりとエンディングを飾ります。
そしてアンコール、Tシャツとショートパンツ姿でメンバーが再登場し、しっとりと「イツカ、ハルカカナタ」から賑々しい「でんぱれーどJAPAN」というバランスのいい選曲で2時間弱のショウの幕を閉じます。

でんぱ組と言えばやはり、コアなヲタの所作は見ものでした。私のシートの周辺にもヲタの一団がいて、ベルハーの「ヲタちゃん」とはまた違った、良く統制のとれたオーソドックスなヲタ芸を繰り広げて目を楽しませてくれました。
そして一面に広がる「サイリウムの海」(「Future Diver」)はたしかにすごく美しい光景でした。実際のところいま主流はサイリウムライトではなくペンライトなんですが。僕もとなりのヲタさんが貸してくれたペンライトでミントグリーン振りまくってたので、気持ちはすごくよくわかるのですが、こんだけ推し色の常時点灯がデフォルトになっちゃうと、ちょっと効果が薄れてしまうような気も。

たしか「でんでんぱっしょん」のときだったか、パン!という破裂音と共にステージ両サイドから大量のリボンが発射される演出がありました。ホールコンサートらしいクライマックスの演出なのですが、飛び出した金銀のリボンにそれぞれメンバーのメッセージが印刷されてるのです。終演後あたりは推しのリボンを探して交換する光景がしばらく繰り広げられたのでした。もしかしたら大きなホールのコンサートではよくある趣向なのかもしれないけれど、こういう仕掛けの細やかな気遣いはでんぱ組らしいと思います。女性らしい細やかな気配り、というのは紋切型ですし、もふくちゃんというプロデューサーの存在を知って見ているから感じるのかもしれません。でもそんな細部への気配りが、彼女たちの現在の人気につながっているのだと思います。
この日会場についてまず驚かされたのは、カップルや友人同士で来ている女性ファンの多さでした。みんなおしゃれで、それぞれに推しのメンバーのテーマカラーをコーディネートしていたり、セーラー衣装を着ていたり、とメンバーへの憧憬を形にしているのが好感を持てます。原点にあるそれぞれの物語を細やかな洗練で提供することができたから、彼女たちはコアなドルヲタから同性までの幅広い層のリスナーを獲得して、他のライヴアイドルから頭を抜けて現在のような成功を手にすることができたのだと、この日のパフォーマンスや演出を見て思い知らされました。

この日は「アイドル伝説」からのハシゴだったのですが、こちらは開演時に場内にいた女性客はたぶん2人だけでしたよ。
うちひとりはウチの娘だったのですがw
(トリのベルハーのころには多少女子の数も増えていました)

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【2015/03/22 23:14】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
吉田豪×南波一海 アイドル伝説vol.4~3.21大阪決戦~(3/21、アメリカ村FANJ twice)
吉田豪さんと南波一海さんのアイドルイベントに朝っぱらから出かけてきました。
会場はアメリカ村FANJ twice、ここは初めてだったのだけど、地下2階くらいまで吹き抜けになった高い天井が気持ちいいハコ。
この日登場したアイドルは細胞彼女amiinaHauptharmonieClassic FairyPeach sugar snowKOTOBELLRING少女ハートの7組。どれもすごくおもしろかった。
今年に入ってからアイドルの絡んでないライヴにほとんど行ってないような気もしますが、違うんです、僕はベルハーが見たいだけなんです。

まずはオープニングアクト、細胞彼女。 ハードな打ち込みのビートにちょっとボカロ風のかわいらしいイフェクトのかかったボーカルの取り合わせが面白い。トークで豪さんと南波さんが指摘していたようにボーカルのうてなさんは、ちょっとカミヤサキ似でその上振付はいずこねこ感がある、いわばひとりプラニメ状態、ただしサウンドはかなりノイジーで、わりと好み。あさイチから低音の鳴りのよさに目が覚めた。

この日の最大の収穫はHauptharmonie。まずサウンドが洗練されたさわやかなギターロック、こういうのはありそうでなかったな。コスプレ的なケバさを感じさせない、それでいて微妙に浮世離れしたコスチュームをまとった5人のメンバーの柔らかい雰囲気もいい。スカの曲も楽しかったけれど、ピアノの伴奏がスケール感を感じさせる最後の「ミルフィーユ」と言う曲がすごく良かった。主に歌う3人の歌声のバランスと、物語性を感じさせる振り付けが絶妙だ。2番をほぼまるまる歌ったメンバー(男役のようにひとりパンツルック)が、この日は声の調子が悪くかなり辛そうだったけれど、凛としたきれいな伸びのある声でカッコ良かった。

Classic Fairyが数曲歌ってPeach sugar snowへというセットは年末のいずこねこのラストライヴでも見た流れ、ただしPSSは3人いたメンバーがからひとり抜けて2人になっていて、さらにもう一人も4月には独立してソロになるという。3人組のコンビネーションがよくできていて完成度高いなーという印象があったので惜しいことだ。前回は子供がウィスパーでっていうコンセプトでまずはウケてしまっていたのだけど、今回はメローな曲だけでなくアッパーな曲まで30分弱のステージで曲の良さを再認。くるりの「ばらの花」を思わせる「じゅもん」という曲が素晴らしく胸に迫る曲で、そこから切れ目なしに「人魚」へという流れはかなりぐっと来た。アップテンポの曲はアニソン好きの娘によると水樹奈々のカヴァーだった模様。

KOTOの超絶なダンスパフォーマンスに続いて、トリを飾るのはもちろん「ベルハー」ことBELLRING少女ハート。2月末で初期メンバー2人が離脱し、新メンバーの加入を控えての4人編成での最後の日になる。離脱した2人が歌唱力もパフォーマンスもか技量の高いメンバーだったので、どうなっているか楽しみだったのだけど、結果からいえば6人ベルハー末期の高いレベルのパフォーマンスをさらに純化させたようなテンションの高いパフォーマンスだった。ここしばらくあーやんのアクションに気が向いていたのだけど、4人になってステージ上のすべての動きが目に入るようになってみずほのパフォーマンスのグレードの高さに改めて気づかされる。この日のセットはファーストのアッパーな曲が中心の選曲で、なにより嬉しかったのみずほのラップを全面にフィーチャーした怪曲「ライスとチューニング」をやってくれたこと。やはりみずほがベルハーだ。みずほisベルハー。
ちなみにベルハーの衣装、黒い羽が新調されてつやつやふさふさしていたのだけど、セーラー服自体が新しくなったわけではなく、みずほの衣装は卒業したゆうゆの衣装だったとのこと。
付け加えておくと、天井が高くてステージにそれなりの高さがあり、PAがちゃんとしてるこのFANJ twiceという会場はいままで大阪で見たベルハーのライヴの中では一番気持ちよく楽しめたような気がする。前回のロフトプラスワンウェストはライヴ会場としてはいまいちすぎだったなあ。
1.サーカス&恋愛相談  2.rainy dance  3.Pleasure~秘密の言葉  4.ボクらのWednesday  5. get rid of the Chopper 6.ライスとチューニング  7.夏のアッチェレランド  8.World World World  9.the Edge of Goodbye   10.Rivelry!!!

メンバーに運営も交えたライヴ後のトーク、どれも非常に興味深い話ばかりだったのだけど、やはり何といってもClassic FairyやPeach sugar snowの運営の小林清美先生が断トツに面白かった。
Peach sugar snowの卒業ライヴの最後に、ピアノを弾きながら予定になかったメンバーへの感謝を切々と語って(タワレコミネワキ社長をはじめとする)観客の涙を誘った話や、普段はさみやホッチキスといった日常生活の道具すらまともに扱えなくて小中学生のメンバーに助けてもらってるなんていう話など、ピュアでキュートなお人柄が伝わるエピソードがザクザク。
豪さんと南波さんのつっこみが的確で、どのアイドルからもいいエピソードをたくさん引き出してくれたのだけど、ベルハーはさすがに難しかった様子、話が転がらない、いつものグダグダぶり。まあそれはそれで「らしい」からいいんだけど。運営の田中さんの話が聞けるかと思って期待してたので、そこは残念。

吉田豪「だって何度も問題起こしてますもん。警察沙汰になった瞬間観てますよ。
(※テレビ埼玉の公録番組で警備員がベルハーオタのいつものノリに過剰反応して通報しオタが警察に連行された。音が止められベルハーはオケなしでステージを続行した)
吉田豪「…最高でしたよ。」
みずほ「最高?」
吉田豪「面白かったですよ、めちゃくちゃ。」
みずほ「じゃあいいや。」
みずほの発言は折に触れアナーキーだ。素なのか演じているのか、無邪気なのか虚無なのか、あるいは両方なのか、いまだ判断が付きかねるのだけど。パンクである。

最後に出演者全員登場してのサインボール投げ。BGMは再度登場した細胞彼女による「ロマンチスト」、もちろんザ・スターリンのカヴァー!会場のオタもステージ上のアイドルたちもほぼスルーな中、ベルハーの4人だけはちゃんと踊っていたのはさすが。
もえちボール1 もえちボール2
もえちのボールゲットしました。
「ち」が消えてるけど。

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【2015/03/22 09:49】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
来星~テニスコーツの二日間(3/1、北堀江 アオツキ書房)
ひさしぶり、実に1年半ぶりにテニスコーツのライヴに出かけてきました。
会場は堀江に移転したアオツキ書房、2日連続公演の2日目になります。
ビルの2階と3階の店舗の3階が広い座敷になっていて、椅子が並べられライヴが行われます。めっきり本が読めなくなってしまった自分だけど、大好きな本や、読んだことはないけれど読んでみたかった本に囲まれて開演を待っている時点で心が躍ります。
会場にはいったらテニスコーツのおふたりはすでにスタンバイしていて、リハーサルがてら最前列の観客とコラボの練習したり、植野さんがギターでサティ演奏したりして、時間になっておもむろに本編に入ります。

植野さんがアコースティックギターを爪弾き、さやさんがアコースティックギターからピアノ、鍵盤ハーモニカと持ち替えながら歌います。ステージの上には集音マイクが1本だけ置かれていますが、基本的には生音による演奏です。耳を澄ませていると、どこからともなく風の音が聞こえたりします。隠れていて見えなかったのですが、これがあとで梅田哲也さんの振り回すチューブ状の装置の起こす音だったとわかります。
アオツキ書房の店主さんやお客さんが繰り返すコーラスにさやさんの歌を合わせたり、植野さんのソロ曲であるお風呂の歌を歌詞を1音節ごとに切り分けてお客さんとさやさんで交互に歌ったりという試みがあり、このあたりから観客も何気なくリフレインに声を合わせて参加するムードができ上がってきます。
第一部では終盤のビル・ウェルズの「レインドロップス」というカバー曲、たぶん最近出たテニスコーツによるビル・ウェルズカヴァー集には収められていない曲だと思うのですがこれがすごく良かったです。植野さんのアコースティックギターのフィンガーピッキングにさやさんのピアノが美しく合わされてさらに梅田さんの風音が通り抜けます。最後には激しくかき鳴らされるギターに風音も轟々と吹き荒れているうちにそのままメドレーで「まあるい人」につながっていきます。このパートがおよそ15分くらい、間違いなく第一部のハイライトだったと思います。
ほかに植野さんのソロ曲コーナーがあったりストーンズのカバーがあったり盛りだくさんで、ここまでですでに1時間半。でも感覚としてはあっという間。

休憩をはさんで第2部はPOPOの山本信記さんのトランペットを加えて植野さんのアコギとさやさんの鍵盤ハーモニカによるインスト曲で始まります。これ何の曲だったかなあ。映画のサントラ曲かなんかのカヴァーのような気がするのだけど。
植野さんのアコギをバックに、再登場したアオツキ書房さんが朗読した「注文の多い料理店」序文がよかったです。さやさんが少し遅れ気味についていくのが不思議なグルーヴを生み出します。アオツキ書房さんが一礼して退場しそのままさやさんの「君の声が下から降ってきた」って歌に入るのも良かったし、ひととおり歌が終わったエンディングに至って、梅田さんの仕業でしょうか、不意に「注文の多い料理店」序文の最後の「…よくわからないのです」ってところがフラッシュバックのように突然「降ってきた」のが奇跡的でした。
しかしいくらひさしぶりとはいえほとんど初めて聞く曲ばかりだったのには驚きます。
しかもどの曲もすっと違和感なく入ってくる親密さがあります。
中には以前のライヴで聞いたことがあるんじゃないかと言うようななじみのあるメロディもあるのだけど、ぜんぜん違うアレンジで飛び出してくるからおもしろい。植野さんのフラメンコみたいなギターイントロに続いてさやさんが歌いだした「顔が二つあって悩む」って歌なんか絶対聞いたこと上がると思うのだけど、もしかしたら初めて聞いた曲だったのかもしれない、でも最後はみんな一緒に口ずさんでいます。
植野さんが「あーもー全部やめたいなー」と歌いだし、さやさんが歌い継ぐ最後の曲は前日も最後に歌われたらしい、最近のライヴの定番なのでしょうか。「一緒に帰ろう…帰ろう」リフレインになるとみんな(初めて聞いた私も含めて!)声を合わせます。
植野「ピアノソロお願いします」
さや「…」
植野「ピアノソロお願いします」
さや「…」
植野「ピアノソロ弾かんかいっ!おいっ!」
さや「…感動してるの」
植野「感動的なピアノソロ弾けよっ」
さや「…ありえない…」(感動的なピアノソロ)
植野さんがやけくそ気味に「あーすべてはみんな何の価値もないいんだよー」と歌うとさやさんが「価値はあるんだよー」と返して、植野さんがさらに声を張り上げるという展開に大爆笑しながら、幸せな空気に包まれて本編は終わります。

アンコールはさやさんがピアノで奏でるほんとに美しい「The Ending Theme」に、ワン・ジクスーさんが迫力のあることばをあわせます。ワンさんは正月のベアーズのindian no echo sign bine noのゲストでも強烈な存在感でしたね。植野さんが傍らのパンダちゃんの縫いぐるみをスイッチを入れると、これが数秒間音声を自動録音しては自動再生するようになっているようで、ワンさんのキメ台詞をいちいちノイズ交じりに復唱するのがおもしろいです。
さらに植野さんとさやさんふたりで「夢で逢いましょう」。こみ上げたかのようにさやさんの歌が途切れると、一瞬間をおいて植野さんが引き取りカバーします。

アンコールが終わったら10時半、休憩を含めて開演から3時間を超える長丁場だったのですが、あっという間の楽しいひと時でした。
いまでもさやさんや植野さんの歌声や演奏のみならず、いろんなことを思い出します。
梅田さんの風音、観客のハミングや咳払い、開けた窓から入り込む冷たい空気、窓の外で落下するオレンジなどなど。
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【2015/03/02 11:05】 | ライヴ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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